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槙野の1ゴール1アシストで逆転勝利、3位浦和は首位と勝ち点2差に

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[9.15 J1第25節 横浜FM1-2浦和 日産ス]

 J1第25節は15日、各地で9試合を行い、日産スタジアムでは横浜F・マリノス浦和レッズが対戦し、浦和が2-1の逆転勝利を飾った。横浜FMは前半11分、FWマルキーニョスのゴールで先制したが、浦和も同23分にMF柏木陽介が同点ゴール。後半19分には同点弾をアシストしたDF槙野智章が勝ち越しゴールを決めた。浦和はこれで4試合負けなし(3勝1分)。この日首位に返り咲いた広島と勝ち点2差の3位で、ついに首位を射程圏に捉えた。

 横浜FMはMF中村俊輔が2試合ぶりに先発復帰し、トップ下に入った。前節・F東京戦(1-3)はサイドハーフで先発したMF兵藤慎剛がボランチに移り、FW小野裕二が右サイドハーフに位置する4-2-3-1のシステムで臨んだ。
 浦和は前節・大宮戦(1-1)と同じ先発メンバー。大宮戦で先制点を決めたFW原口元気の1トップで、シャドーストライカーの位置にMFマルシオ・リシャルデスと柏木が入った。
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 立ち上がり早々に試合は動く。出足よく試合に入った横浜FMは前半5分、右サイドのタッチライン際を小野がドリブル突破。マルシオ、MF梅崎司をかわして駆け上がると、正確な右足クロスにフリーのマルキーニョスがヘディングでゴール右隅にねじ込んだ。

 マルキーニョスの3試合ぶり今季8点目で先制した横浜FMは勢いに乗る。前半7分には左サイドから切れ込んだMF齋藤学が右足ミドル。同15分には中村からのサイドチェンジを受けたDFドゥトラが左足でミドルシュートを狙った。

 横浜FMの攻勢に押され、シュートシーンもつくれずにいた浦和だったが、ワンチャンスを生かし、同点に追いつく。前半23分、柏木のパスを受けた槙野がドリブルで左サイドを駆け上がり、PA内のスペースにスルーパス。これに走り込んだ柏木が左足ワンタッチで前に出てきたGKの頭上を越す鮮やかなシュートをゴールに流し込んだ。

 ファーストシュートで試合を振り出しに戻した浦和は徐々に流れを引き寄せていく。ポゼッションを高め、相手陣内に攻め込むが、横浜FMの守備陣も2点目は許さない。一進一退の攻防が続き、横浜FMは前半38分、齋藤の左クロスに中村が飛び込み、ダイビングヘッドでシュートを狙ったが、ゴール右へ。1-1のまま後半に折り返した。

 流れを引き戻したい横浜FMは中村が右サイドに出て、小野がマルキーニョスと2トップを組む従来の4-4-2にシステムを戻す。中村が起点となって攻撃を組み立てるが、なかなか決定機はつくれず、試合はこう着状態に入った。

 拮抗した展開から次の1点を奪ったのは浦和だった。後半19分、相手CKのカウンターから槙野がドリブルで駆け上がると、一度はつぶされたが、DF中澤佑二がDF栗原勇蔵にバックパスしたところにマルシオが詰め、ボールをカット。前線に走り出した原口にスルーパスが通ると、原口の渾身のシュートはGK飯倉大樹に弾かれたが、跳ね返りに槙野が詰め、右足で押し込んだ。

 電光石火のカウンターで2-1と逆転に成功した浦和は後半24分にもMF平川忠亮の右クロスに柏木が飛び込み、頭で流したボールをファーサイドの梅崎がシュート。決定的な場面だったが、ここはGKの好セーブに阻まれた。

 横浜FMは後半26分、DF小林祐三に代えてFW松本怜に投入。松本怜は中盤の右サイドに入り、兵藤が右SB、中村がボランチにポジションを下げた。同32分には左45度の位置から中村が左足で直接FKを狙うが、惜しくもクロスバーを直撃。あと一歩のところで同点ゴールが遠かった。

 後半37分、梅崎に代えてMF宇賀神友弥を投入した浦和は同42分に平川に代えてDF野田紘史、ロスタイムにはマルシオに代えてDF濱田水輝をピッチに送り、時間を使いながら逃げ切り体勢に入る。横浜FMも後半44分にMF森谷賢太郎、ロスタイムにFW大黒将志を投入するが、時すでに遅く、1-2で敗戦。横浜FMはこれで15戦無敗(8勝7分)後、3連敗となった。

(取材・文 西山紘平)

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