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白熱の首位攻防戦!!広島が粘る仙台を突き放し、首位返り咲き

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[9.15 J1第25節 広島2-1仙台 広島ビ]

 首位攻防戦はサンフレッチェ広島が制す!! J1の第25節が15日に各地で行われた。首位・ベガルタ仙台と2位・広島の首位攻防戦は、2-1で広島が勝利した。後半3分にMF森崎和幸の今季初弾で先制。FW赤嶺真吾のゴールで一時は追いつかれるも、FW高萩洋次郎が勝ち越しゴール。3戦ぶりの白星を手に入れ、順位の入れ替えに成功。広島が仙台を勝ち点2差で上回り、首位に返り咲いた。敗れた仙台は札幌戦(1-2)以来、4戦ぶりとなる今季4度目の黒星。2位に順位を落とすと、3位・浦和に勝ち点45で並ばれた。

 8日に行われた天皇杯2回戦でFC今治に1-2とまさかの敗戦を喫した広島。日本代表から戻ってきたGK西川周作、DF水本裕貴が先発に復帰した。また韓国代表の練習中に負傷したためDFファン・ソッコが欠場。MF石川大徳が先発した。
 対する仙台はDF菅井直樹が3戦ぶりに先発へ復帰。前線ではFW赤嶺真吾とFWウイルソンが2トップを組んだ。

 序盤から互いに慎重な立ち上がりとなる。前半13分には広島がサイドから押し込んだ。右クロスはDFにクリアされるもこぼれを展開。MF青山敏弘が左サイドへ流すと、再びクロス。最後はFW高萩洋次郎が走り込むも、わずかに合わなかった。その後も高萩のスルーパスを起点に、PA右へFW佐藤寿人が抜け出す。GKとの1対1を迎えるが角度のない位置からのマイナスの折り返しは味方には合わなかった。無得点のまま時間は進む。

 対する仙台は赤嶺が積極的に仕掛け、DFの背後を狙ってはゴールを目指すが得点にはつながらない。MF梁勇基のスルーパスに抜け出し、シュートを打とうとするも、飛び出してきたGK西川に阻まれた。互いに決定的な場面は少ないまま、前半を0-0で折り返した。

 すると試合が動いたのは後半だった。後半開始3分、ハーフウェーラインを越えた位置でMF青山敏弘からパスを受けた森崎和がドリブルで前進すると、PA手前から迷うことなく右足を一閃。DF上本大海の股間を抜けたボールは、わずかにコースが変化。グラウンダーの一撃はGK林卓人の指先を抜けて、ゴール右隅へ吸い込まれた。ホームの広島が森崎和の今季初ゴールで先制に成功した。ゴール後はバックスタンド前に全員が駆け寄ると、今月8日に第1子となる長女が誕生した西川を抱き上げての“ゆりかごダンス”。イレブンみんなでゴールを喜んだ。

 なんとか追いつきたい仙台は必死に攻める。後半13分には左クロスに飛び込んだウイルソンがヘディングシュート。枠を外れた。同21分にはPA手前右の絶好の位置でFKを獲得。梁が右足で直接狙うも、これはクロスバーを弾いた。得点こそ生まれないものの、徐々に流れを引き寄せる。

 この攻撃が実ったのが後半25分だった。MF角田誠の絶妙なスルーパスに右サイドへ抜け出したMF太田吉彰がゴールライン際からクロスを入れる。一瞬の隙を突き、DFの前へ抜け出した赤嶺がヘディングシュート。赤嶺の今季8点目が決まり、仙台が1-1と試合を振り出しに戻した。

 追いつかれた広島は1枚目の交代カードを切る。後半29分、青山に代えてFW石原直樹を投入。対する仙台も同31分にウイルソンに代わって、MF関口訓充をピッチへ送った。互いに2点目をめざし、じりじりとした展開が続く。

 すると後半33分に広島が2度目の勝ち越しに成功した。左サイドから中央へドリブルで切れ込んだMF清水航平がクロスを入れる。味方に合わず、ファーサイドへ流れたが拾った石川が中央へ折り返す。ゴール正面で佐藤がつぶれると、ファーサイドの高萩が右足ボレーを叩き込んだ。高萩の強烈な一撃で広島が2-1とリードを奪った。

 一時は追いつくも、再び突き離された仙台は直後に選手交代。後半35分に赤嶺に代わって、FW柳沢敦をピッチへ送る。同41分には最後の交代カードを切り、富田に代えてFW中原貴之が出場した。同43分には柳沢が決定的なシュートを放つも、GK西川の好セーブに阻まれた。2点目が奪えない。

 リードする広島は後半45分に清水に代わってDF辻尾真二。同ロスタイム2分には石川に代えて、DF塩谷司をピッチへ送った。4分間のロスタイムもしのぎ切ると試合は終了。広島が2-1で逃げ切り、首位の座へ返り咲いた。

 試合後、決勝点を決めた高萩は「大事な試合だったので勝てて良かった」と安堵の表情。「ずっと惜しいシーンで点が取れていなかった。こういう大事な試合で点を取れて勝てたことが大きいと思う」と自らの決勝弾での勝利に胸を張ると、「また首位に立ったので、この勢いで走り続けていきたいと思う」と力を込めた。

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