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終了間際の逆転劇、2位・仙台は鎌田のオーバーヘッド弾で神戸に勝利

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[9.22 J1第26節 仙台2-1神戸 ユアスタ]

 前節の首位攻防戦で広島に敗れた2位ベガルタ仙台はホームで13位ヴィッセル神戸と対戦し、2-1の逆転勝利を収めた。1-1で迎えた後半終了間際の45分に右CKから最後はDF鎌田次郎がオーバーヘッドで叩き込んだ。ホームでは5月19日の名古屋戦(4-0)から8戦無敗(4勝4分)を維持している。一方、先制点を奪った神戸だったが痛恨の敗戦。3連敗を喫すると4戦勝ちなし(1分3敗)となってしまった。

 前半19分、神戸が得意のセットプレーから先制に成功した。MF野沢拓也の右CK、ゴール正面でFW田代有三が頭で合わせて叩き込んだ。田代のヘディングシュートが決まり、神戸が1-0とリードを奪った。しかし、ここから両チームにアクシデント。前半24分に仙台のDF菅井直樹が負傷交代し、代わってMF田村直也が入れば、神戸は同30分に先制点の田代が太ももを痛めて交代。FW都倉賢が出場した。

 前半終了間際の41分には神戸が追加点のチャンスを迎える。左サイドで仕掛けたMF小川慶治朗のパスに抜け出した都倉がシュートを流し込む。ゴールネットを揺らし、同点かと思われたがオフサイドの判定。得点には認められなかった。

 すると直後のワンプレーで仙台が同点に追いついた。前半42分、左サイドで仕掛けたMF梁勇基がピンポイントクロスを入れる。ゴール正面のFW赤嶺真吾がヘディングシュートを叩き込んだ。赤嶺にとっては神戸戦4試合連続ゴール。“神戸キラー”の赤嶺の得点で1-1と試合は振り出しに戻された。そのまま前半を折り返す。

 後半に入っても一進一退の攻防が続く。後半5分には神戸がセットプレーから決定機。野沢の右CKのこぼれを展開し、ファーサイドのDF伊野波雅彦がゴール前へパスを送る。飛び込んだDF北本久仁衛のヘディングシュートはGKに阻まれた。

 逆転を目指す仙台だったが2点目は遠い。後半16分にはPA左で赤嶺がボールキープ。後方へ戻したボールをFWウイルソンがシュートを放った。これはGK徳重健太の右手一本に止められた。その後もウイルソンと赤嶺が必死に仕掛けていくも、決定的なシーンはつくることはできず。1-1のままに時間は過ぎた。

 対する神戸が粘り強くセカンドボールを拾い、2度目のリードを狙う。後半18分にはPA内左でMF田中英雄がボールキープ。体勢を崩し、ボールはDF上本大海に奪われるも、後方から忍び寄ったFW大久保嘉人が取り返す。PA右へ展開し、最後は小川が右足シュートを狙うも、GK林卓人の好セーブに泣いた。互いに2点目は生まれない。

 後半19分には神戸が交代。田中に代えて、FWフェルナンドが出場した。同38分に仙台はMF太田吉彰に代わって、FW武藤雄樹を投入。同42分には赤嶺に代えて、FW中原貴之をピッチへ送った。同43分にはサイドを起点に攻め込んだ仙台がチャンスを迎える。武藤とのワンツーでPA内左へ抜け出した梁がシュート。伊野波が弾いたボールを拾った武藤がシュートを打つも、ポスト右へ外れた。

 すると終了間際の45分に仙台がついに勝ち越しゴールを奪った。梁の右CK、MF松下年宏のヘディングシュートはゴール前へ流れる。浮き球のボールに反応したゴール正面の鎌田がオーバーヘッドシュートを叩き込んだ。ゴールへ背を向けての右足での鮮やかな一撃。土壇場で仙台が2-1と逆転に成功した。終了間際にはヒヤリとする場面もあったものの、そのまま逃げ切った仙台が2-1で勝利。連敗はせずに勝ち点3を手に入れ、この後に試合が行われる広島へプレッシャーをかけた。

 試合後、劇的な決勝点を決めた鎌田は「ホッとしています。あんなゴールをしたことないので、めちゃくちゃ喜びたかったですけど、足を吊ってしまって走れませんでした」と照れ笑い。「残り8試合勝っちゃうので!」とホームサポーターの大挙したスタンドへ向けて声を張った。

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