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昇格あきらめない東京Vは終了間際に追いついて貴重な勝ち点1

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[9.23 J2第35節 千葉2-2東京V フクアリ]

 残り5分を切ったところでジェフユナイテッド千葉に勝ち越しゴールを奪われた東京ヴェルディだが、闘争心は最後まで衰えなかった。

 3分間のアディショナルタイムも残り30秒あまりとなったそのとき。自陣からのロングボールに対してJ2得点ランキング2位につける阿部拓馬が反応し、頭で中後雅喜へパスして前線へダッシュする。勢いそのまま相手DFをかわして中後のパスを受けると、最後はGKと1対1になりながらうまく流し込んだ。

 東京Vが放ったこの日22本目のシュートは、阿部にとって今シーズン17得点目となり、チームに貴重な勝ち点1をもたらした。

「ピッチが雨で濡れているので、試合前から皆でシュートを打とうと話していた。それが良かった。あまりいい形はなかったし、崩し切れてはいなかったけど、良かったと思う。ただ、勝っていないので」。阿部は淡々と試合を振り返った。

 「勝ち点3を取りに行ったのは千葉も同じだったと思う。その中での勝ち点1は残念だけど、選手が本当によく戦ってくれた。混戦のJ2で、次につながる勝ち点1だった。選手には本当に感謝している」。 就任から公式戦4試合無敗の高橋真一郎監督は、J1昇格争いメンバーへの“本格的再加入”へ手応えをつかんだように、すがすがしい表情を見せる。

「1-1の時間帯も、そのまま終わらせようという気持ちはなかった。勝ち点3を取りに来ているから。ただ、結果的に今日の(展開で)引き分けは良かった。もう一度、自信を取り戻した」と中後。緑の戦士たちは力強く前を見据えている。

(取材・文 矢内由美子)

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