beacon

4試合連続完封のGK丹野「嬉しさしかない」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[11.23 J1昇格プレーオフ決勝 大分1-0千葉 国立]

 やるべきことは、明確だった。「僕にとっても、チームにとっても大一番」と振り返った大分トリニータのGK丹野研太は、「0-0は負けなので、先に失点しないこと。ゼロで粘っていく。我慢できれば、最後はチームメイトが必ず良い結果を出してくれると思っていました」と、笑顔を見せた。

 前半からジェフユナイテッド千葉にチャンスをつくられた。前半13分にはPA外で丹野自身がDF渡邉圭二にボールを奪われ、中央にクロスを入れられるピンチもあった。それでも、ゴール前に戻ってMF米倉恒貴のヘディングに対応し、得点を許さなかった。同35分のFKの場面でもMF兵藤昭弘のシュートを枠外へ弾き出した。

「前半をゼロで折り返せたのが大きかったと思います。相手は0-0のままでいいという選手と、1点取りにいきたいという選手が出てきて、戦い方が難しかったと思います。でも、うちは割り切って前にいけたと思います」

 後半に入っても35分のFW藤田祥史のシュートを防ぐなど、リーグ戦で61ゴールを記録した千葉に得点を与えなかった。そんな丹野にチームメイトが応えた。後半41分、FW森島康仁のパスから最終ラインの背後を取ったFW林丈統が、GK岡本昌弘との1対1を冷静に制し、ゴールネットを揺らした。

「プレーオフが始まってから『勝ちに行くにはこうしていくぞ』と自分たちがやろうとしたことが100%ハマって、嬉しさしかなかったです」と丹野は、笑顔を見せた。シーズン終盤残り2節からスタメン起用され、プレーオフの2試合を含め合計360分を無失点で終えた丹野は、来シーズン、念願のJ1デビューを目指す。

(取材・文 河合拓)

TOP