beacon

J2での戦いに苦しむG大阪、同点ゴールの倉田「決められるところで決めていない」

このエントリーをはてなブックマークに追加
[3.24 J2第5節 G大阪1-1千葉 万博]

 先制を許して迎えた前半26分、PA内でMF二川孝広が粘ると、FWレアンドロにパス。レアンドロは潰されるが、こぼれ球をMF阿部浩之がシュート。これもDFにカットされるが、一番遠いサイドから走り込んだMF倉田秋が左足で流し込み、ゲームを振り出しに戻した。

「とりあえず点が取れたのは良かった。ホッとした」。今季初ゴールを振り返った倉田だが、「基本的には決められるところで決めていない。今日も俺もあったし、阿部ちゃんもレアンドロもあった。しっかり決めていれば、普通に終わっていた試合だと思う」と決定力不足を嘆いた。

 倉田にとっても古巣との一戦となった。「変な感じでした。知っているメンバーばかりだったので」。千葉には10年シーズンに在籍し、29試合出場し8得点を記録。それまでG大阪では控えに甘んじることの多かった倉田にとっては、プロになって初めてフルに戦ったシーズンを過ごした。特別な存在でもある古巣戦。「いっしょに上がれれば一番いい。でもそんなこと言っていられる場合じゃない」と気を引き締めた。

 初のJ2での戦いに苦しむG大阪。『打倒G大阪』を掲げ、他クラブは必死に“G大阪退治”に挑んでくる。だが千葉時代以来2度目のJ2を経験している倉田は違いはないと話す。

「正直ガンバだからとかは変わらないと思う。J2ではどのチームもこれぐらいの激しさはあるし、そんなにガンバだからという思いで来ているとは思わない」

 さらにJ2独特の戦い方があるのではとの問いには、「もちろんJ1よりはチャンスが作れるし、ゴール前までは行ける回数は多い。勝つにはそういうところをしっかり決めるか決めないかだけ。そこを決めていかないといけないと思う。パワープレーなんかはJ1より強いと感じる部分もあるので、やらせる前に勝負を決めることが大事になってくると思う」とキッパリと話した。

 3試合連続引き分けとなり、5試合を終えて1勝4分となった。「引き分けには誰も満足していない。引き分けで満足する選手はガンバにはいない。試合を重ねるごとによくなっている部分もある。代表組も帰ってくるし。みんなで合わせていければなと思う」。次節は31日のアウェー札幌戦。2試合不在だったMF遠藤保仁とDF今野泰幸も帰ってくる。「あとは決定力だけ」。勝つことは出来なかったが、「手ごたえを得た」という今日の成果を結果につなげたい。

(取材・文 児玉幸洋)

TOP