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未勝利対決は痛み分け…川崎FはPK失敗もあり甲府とドロー

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[3.30 J1第4節 川崎F1-1甲府 等々力]

 J1第4節は30日、各地で9試合を行い、等々力陸上競技場では川崎フロンターレヴァンフォーレ甲府が対戦し、1-1で引き分けた。今季未勝利チーム同士の対決は、前半12分にFW平本一樹のゴールで甲府が先制したが、川崎Fも後半43分に途中出場のFW矢島卓郎が同点ゴールを決め、土壇場で追いついた。

 ナビスコ杯を含めても今季公式戦4試合未勝利(1分3敗)の川崎FはMF山本真希が4-3-3のアンカーで移籍後初先発。FW大久保嘉人は攻撃的MF、MF森谷賢太郎は3トップの右に入った。
 対する甲府も今季公式戦5試合を戦い、2分3敗と勝利がない。負傷離脱中のDF土屋征夫に代わりDF青山直晃が3試合ぶりに先発。GK河田晃兵、MF保坂一成、平本が今季リーグ戦初先発となり、河田はJ1初出場を果たした。
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 序盤は互いになかなかシュートまで持ち込めず、静かな立ち上がりとなった。ボールポゼッションでは川崎Fが上回るも、甲府の最終ラインは高い集中力で跳ね返した。すると前半12分、甲府はDF松橋優がMF羽生直剛とのワンツーで左サイドを抜け出し、ゴール前にクロス。これを平本が右足で押し込み、先制に成功した。

 1点ビハインドとなった川崎Fは大久保がFWパトリックと2トップ気味になり、ダブルボランチの4-4-2に移行。反撃を狙うが、なかなかいい形でフィニッシュまでつなげられない。前半25分、FWレナトの直接FKもわずかにゴール右へ外れた。

 カウンターから少ない好機で追加点をうかがう甲府は前半32分、またしても左サイドを松橋が駆け上がり、羽生のラストパスを受けてゴール前に折り返す。しかし、MF柏好文のヘディングシュートはGK西部洋平の好セーブに阻まれ、こぼれ球に詰めたFWウーゴのシュートもGK西部が体を張って防いだ。

 川崎Fは前半38分、MF中村憲剛のスルーパスからDF田中裕介が右サイドを抜け出し、クロス。パトリックが打点の高いヘディングで合わせたが、ゴール上に外れた。ようやく流れの中から決定機をつくった川崎Fだが、1点が遠く、山本が積極的にミドルシュートを放つなど終盤は甲府を押し込んだが、1点ビハインドのまま前半を終えた。

 後半立ち上がりから川崎Fが攻勢を強める。後半2分、森谷の右クロスからパトリックがヘディングシュート。同10分にはDF登里享平の左クロスにレナトが頭で合わせたが、いずれも枠を捉え切れない。甲府は同12分、保坂に代えて今季公式戦初出場となるMF山本英臣を投入。同16分には平本に代わってMF井澤惇が右サイドに入り、柏が2トップの一角にポジションを上げた。

 川崎Fは後半19分、中村のスルーパスに反応したレナトがPA内でDF盛田剛平に倒され、PKを獲得する。ところが、ゴール左を狙ったレナトのキックはGK河田が横っ飛びで弾き、ゴールを死守。川崎Fは絶好の同点機を逃した。同30分には最初の交代カードを使い、森谷に代えて矢島を投入。矢島はそのまま右サイドに入った。

 川崎Fの反撃に粘り強く耐える甲府は後半33分、羽生に代えてMF水野晃樹を投入し、最後のカードを切る。故障で出遅れていた水野は移籍後公式戦初出場となった。川崎Fは後半41分、レナトの左クロスに合わせた矢島のヘディングが左ポストを直撃。あと一歩のところまでゴールに迫ると、同43分、再びレナトの左クロスから大久保がヘディングシュート。GK河田が弾いたボールを矢島が頭で押し込み、ついにゴールをこじ開けた。試合はそのまま1-1で終了。結果は痛み分けで、川崎F、甲府ともに今季初勝利を挙げることはできなかった。

(取材・文 西山紘平)

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