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スコアレスドローで横浜FCは6戦勝ちなし、熊本も4戦連続ドロー

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[4.7 J2第7節 横浜FC0-0熊本 ニッパ球]

 J2は7日に第7節を行い、3連敗中で20位まで順位を落とした横浜FCは、ホームに直近の4試合負けのない(1勝3分)17位のロアッソ熊本と対戦した。順位を上げるためにも、勝ち点3の欲しい両チームだったが、互いにゴール前のプレーに精度を欠き、スコアレスドローに終わっている。横浜FCは開幕戦以来、勝ち星がなく、熊本も4試合連続ドローとなっている。

 横浜FCは前節の山形戦(1-5)で加入後初ゴールを挙げたFW黒津勝を初めてスタメンで起用した。またMF小野瀬康介も今季初のスタメンに名を連ねている。一方の熊本は、引き分けに終わった前節の富山戦(1-1)で途中出場したFWファビオが4試合ぶりにスタメンに復帰した。
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 強い風が吹く中、風下に陣地をとった熊本に対し、横浜FCがチャンスをつくりだす。前半5分に後方からのロングボールにFW黒津勝が抜け出し、シュートに持ち込んだが右に逸れて行った。同13分にもMF武岡優斗が倒されてFKを得たが、MF松下裕樹が左足で放ったシュートは大きく枠を越えて行った。

 前半13分には熊本にアクシデントが起きる。FW齊藤和樹が負傷し、FW北嶋秀朗との交代を余儀なくされた。19分には中盤でルーズボールを拾ったMF寺田紳一からのパスが、右サイドの武岡の前に転がる。武岡が右足でシュートしたが、これも枠を捉えられなかった。

 ここまでボールを高い位置まで運びながら、なかなかシュートまで持ち込めなかった熊本も、前半26分に決定機を迎える。右サイドからDF藏川洋平が入れたクロスが、ファーポスト前にいた藤本主税の前に落ちる。藤本がボールをコントロールしてシュートしたが、これは飛び出してきたGK柴崎貴広に弾かれた。同35分にはPA外からMF仲間隼人が強烈なシュートを放ったが、GK柴崎の正面を突いた。

 ピンチを凌いだ横浜FCは、前半37分にFKを得る。松下がゴール前に入れたクロスにDF西嶋弘之がヘッドで合わせる。ボールは左ポストに当たり、ゴール前に詰めた小野瀬康介の前に転がったが、小野瀬はシュートを上にふかしてしまった。前半終了間際には、横浜FCが立て続けにセットプレーのチャンスを得たが、生かし切れずに0-0で前半を終えた。

 風下に立った横浜FCは、自陣から丁寧にビルドアップしてボールを運ぶ。前線では小野瀬がドリブルで攻撃に変化をつけ、熊本ゴールに迫って行った。後半11分には小野瀬が倒されてFKを得ると、松下がゴールを狙ったが、これも左へ外れている。ボールを保持する横浜FCは、細かくパスをつなぎながらゴールに迫っていく。後半15分にはMF佐藤謙介がPA内に入り込み、シュートに持ち込んだがミートしきれずに右へ逸れて行った。

 全体が間延びし始めた熊本は、後半17分に原田を下げて、MF養父雄仁をピッチに送り出した。同21分には熊本がチャンスをつくる。仲間が右サイドへスルーパスを通し、藏川が折り返す。ゴール前に飛び込んだ北嶋が合わせたが、オフサイドと判定された。

 後半27分には横浜FCの山口素弘監督も動く。西嶋に代えてFW田原豊を入れて、3-4-1-2に布陣を変更した。しかし、後方で数的優位をつくれなくなり、前にボールを運べなくなってしまう。同37分に横浜FCは、寺田を下げてMF中里崇宏をピッチに送り出した。後半40分には佐藤が右サイドの武岡にスルーパスを通す。そこからの折り返しをゴール前で小野瀬が受けたが、DFに体を寄せられてシュートはブロックされた。

 後半43分には最終ラインから野上が攻め上がり、右サイドからゴール前にボールを放り込む。これを黒津がヘッドで折り返し、フリーになっていた中里が左足でボレーシュートを放ったが、GK南雄太が足で防いでいる。

 後半ロスタイムには熊本も決定機をつくり出す。左サイドのルーズボールを拾った藤本がゴール前にクロスを入れる。北嶋が飛び込んだが、シュートは左サイドネットに外れた。このまま0-0で試合は終了し、勝ち点1を分け合うこととなった。

(取材・文 河合拓)

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