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「マリノスのサッカーではなかった」横浜FM、公式戦7試合ぶり無得点

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[5.18 J1第12節 横浜FM0-0仙台 日産ス]

「やりづらかった」とは、横浜F・マリノスのDF栗原勇蔵の言葉だ。「終止(ボールが)落ち着かないゲームという印象。(仙台が)最初からロングボールをガンガン蹴ってきて、つき合ってしまった」。まさに、ベガルタ仙台の術中に、ハマってしまった格好だ。

 公式戦2試合連続得点中のFWマルキーニョスもこの日は不発。「今日はマリノスのサッカーではなかった。仙台の守備に対して組織でやらないといけない」。リーグ最強の攻撃陣のエースは、いいカタチでパスをもらえず攻撃の起点になれなかった。普段見せる強引なシュートも影をひそめ、シュートは2本におさえられた。

 横浜FMは、今季のゴールの3分の1をセットプレーから決めている(24得点中8得点)。DF中澤佑二、栗原、MF富澤清太郎、FWマルキーニョスらターゲットになれる選手が多く、MF中村俊輔に「キッカーとしては贅沢」と言わしめるほど。この日もCKのチャンスは5回あったが、得点に結びつけることができなかった。「セットプレーで入らなかったのは、お互い研究している」。キッカーの俊輔は苦戦した要因のひとつを挙げた。

 第7節の新潟戦(0-1)以来、公式戦7試合ぶりに沈黙した攻撃陣とは対照的に、守備陣は15日のナビスコ杯・磐田戦(3-0)に続いて公式戦2試合連続で無失点におさえた。後半30分にGK榎本哲也が負傷退場するというアクシデントもあったが、「プロ入り後初めて」という負傷による途中出場となったGK六反勇治も危なげないプレーで、仙台の攻撃陣をシャットアウトした。

「失点が多いと言われていますけど、うちは元々失点が少ないから言われるだけで、特に気にしていません。無失点におさえることより勝つことが一番」。栗原は失点をしなかったことより、勝ち点2を失ったことを悔やんだ。

 中2日のハードスケジュールながら何度もゴール前に顔を出したMF兵藤慎剛も「悔しい試合」と勝てなかったことを口にする。「ナビスコもリーグもあるし、2試合とも勝ちたい」。中断期間までの残り2試合での勝利を誓っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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