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マンUに刺激を受けた横浜FM富澤「こういう試合を数多くやりたい」

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[7.23 親善試合 横浜FM3-2マンチェスター・U 日産ス]

 現在、中断しているJリーグで3位につけている横浜F・マリノス。23日には、昨シーズンのプレミア・リーグ覇者であるマンチェスター・ユナイテッドと対戦し、3-2で勝利した。マンチェスター・ユナイテッドがシーズン前の準備段階であることは、もちろん差し引いて考えなければいけない。それでも、横浜FMは内容的にも互角以上に渡り合っていた。

 この試合に先発出場し、後半43分までプレーしたMF富澤清太郎は、良い刺激を受けられたと話す。試合のテーマに「早い段階で相手を見極めること。こういう相手とこういう雰囲気の試合になると、ちょっと色気のあるプレーが多くなったと思いますが、ボールを確実につなぐところはしっかりつなぐとか、そういうことは意識しました。相手があまりプレッシャーを掛けてこないため、自分がコントロールしようと思っていました。しっかり(ボールを)動かして、相手を走らせて、やっていこうかなと思っていました」。

 その甲斐もあって、終盤にはマンチェスター・Uの選手たちの足は止まり出し、終了間際にはFW藤田祥史のゴールで逆転に成功した。ただ、勝ったとはいえ、世界トップのすごみも感じたという。

「いつもだったら、Jリーグでは入るような縦パスが潰されて、しかも、そこからのカウンターの速さがまったく日本のスピード感とは違いました。一気にゴール前まで行かれてしまう。いつも以上に一本のパスに気を使いました」

 個の能力にも、舌を巻いた。

「ファン・ペルシーは、動き出しはすさまじかった。何回かですが、その片鱗は見えました。あれだけしっかりした体があって。細いのかなと思っていたのですが、すごくしっかりした体で、動き出しもうまくて速い。しかも技術がある。点がある選手だなと思いました。ウェルベックも映像で見ていて、裏への爆発的なスピードがあるから警戒していたけれど、そういうイメージを持っていたのでまだできましたが、スピードはハンパじゃなかった。香川選手もファーストタッチでスルーパスを出したり、両足の技術は抜群なものがありますよね」

 そういった世界トップの選手たちから、良い刺激を受けることができたと富澤は喜ぶ。

「やっぱり上を目指している中で、どうしてもJリーグの試合だけだとマンネリ化してくる部分があります。また、自分が求めたいところで、どうしても上が見えないところがあったので、すごく自分にとっては良いタイミングでやれた試合でした。数多くこういうゲームができるのが一番いいのですが、それでも良いタイミングで、この試合ができました。Jリーグにも、つなげることができると思います」

 富澤が言うように、現在Jリーグでプレーしている日本代表以外の選手が、世界トップレベルの選手たちと対戦できる機会は、決して多くない。富澤をはじめ、横浜FMの多くの選手には良い刺激になったはず。再開するJリーグに向けて横浜FMの選手たちは、この経験をどう活かしていくのか。

(取材・文 河合拓)

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