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森脇の劇弾で浦和が連敗ストップ、磐田は駒野の今季初ゴールも逆転負け

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[7.31 J1第18節 磐田1-2浦和 エコパ]

 浦和レッズがアウェーでジュビロ磐田に2-1で逆転勝ちし、連敗を2でストップした。後半ロスタイムにDF森脇良太が劇的な決勝点。4試合ぶりの白星で後半戦初戦を飾った。磐田はDF駒野友一のゴールで先制したが、痛恨の逆転負けで関塚隆監督就任後5戦目で初黒星を喫した。

 浦和は前半10分、MF柏木陽介のボールキープからFW興梠慎三が左足ミドルを放つが、ゴール上へ。いきなりチャンスをつくったが、結局、前半はこのシュート1本に終わった。一方の磐田もなかなか決定機をつくれず、前半42分にはMF山田大記がMF小林裕紀とのワンツーからPA内に切れ込み、ゴール前に折り返したが、FW松浦拓弥にはわずかに合わなかった。

 浦和は直後に脳震盪を起こしたとみられるMF梅崎司がベンチに下がり、代表帰りのFW原口元気がピッチに入った。アクシデントでの交代となり、後半14分にもMF宇賀神友弥に代えてDF坪井慶介を投入するなど積極的に動いて流れを変えようとした。

 しかし、先制したのは磐田だった。後半19分、駒野が松浦とのワンツーで一気に駆け上がり、PA内に進入。迷うことなく右足を振り抜き、豪快にゴールネットを揺らした。東アジア杯で日本代表のキャプテンを務めた駒野の今季初ゴール。磐田が先制に成功した。

 浦和は直後の後半22分にDF永田充に代えてMFマルシオ・リシャルデスを投入し、最後のカードを切る。すると、この交代策が実った。後半38分、相手陣内の高い位置までプレッシャーをかけに行ったDF槙野智章がボールを奪取し、素早くクロス。MF平川忠亮のトラップは大きくなったが、ボールはゴール前のマルシオにつながり、マルシオが右足で流し込んだ。

 土壇場の同点弾。勢いに乗った浦和は後半ロスタイム、柏木の大きなサイドチェンジから槙野が左サイドのスペースに抜け出す。マイナスに戻したボールを森脇が左45度の角度から右足を振り抜いた。シュートは目の前の駒野に当たってドライブ回転がかかり、GKの頭上を越えてゴールネットを揺らす。劇的な決勝点で浦和が2-1の逆転勝利をおさめた。

「槙野がパスを出してくれる前からイメージを持って、思い切り打とうと思った。相手に当たって入ったけど、イメージどおりのゴールだったかなと思う」。決勝点のシーンを振り返る森脇は「みんなが最後まであきらめずにボールを追いかけていた。それが結果に結び付いたと思う。気持ちには引力があるなと、そのことを痛感した」と胸を張った。

 日本代表の一員として東アジア杯で優勝した森脇だが、最後の韓国戦は出番なし。「優勝して、いい気分で帰ってきたけど、僕は韓国戦に出ていない。その悔しい気持ちもピッチで表そうと思って試合に入った」。勝ち点5差で追う首位・広島に食らいつく勝ち点3。次節はその広島との直接対決だ。「東アジア杯で優勝して、今度はこのチームで優勝したいと思って新たなスタートを切った」と森脇。後半戦初戦の劇的勝利で再び波に乗れるか。

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