beacon

10戦ぶり敗戦の広島FW佐藤寿人「この敗戦を無駄にしないように」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[8.3 J1第19節 浦和3-1広島 埼玉]

 今季18試合に出場し、13得点を挙げていたサンフレッチェ広島のFW佐藤寿人。18節の大宮戦(3-1)から中2日で迎えた浦和レッズ戦にもスタメン出場したが、1トップ2シャドーにマンツーマンでマークを付けて来た相手に抑え込まれた。

「マンマークだったので、(マークについてきた選手を低い位置に)引っ張ってやろうかなと思って、意図的にオフサイドポジションにいたり、DFラインにギャップができるように動いたりしたんですけどね。うーん。1点目もそうですが、やっぱり前半に2点目を取られたことで、ゲームをより難しくしてしまいましたね」

 前半5分に1失点目を喫した後も「まだまだ時間があるし、ボールを奪いに前に行かなくてもいいかなと思っていました」と振り返り、「でも、見ている人からすれば、退屈な前半になってしまうので。そこら辺の難しさもありましたね。結果を出すために前半を0-1で終わらせると僕らも割り切ってしまえば良かったのかもしれない」と、反省する。

 攻撃が機能しきれなかった理由については、守備に回る時間が長くなったからと分析する。「攻撃の部分よりも、リードされたことで、守備に回る時間が長かったですし、守備に使う力の方が大きかったと思うので。その部分で体力を奪われて行ったのかなと思います」。同時にそれほど悪いできではなかったとも、強調した。

「局面、局面を見れば、前3枚のところでマークを外してフリーな状況で、そこにパスが通ればチャンスになるという場面があったと思う。最後のクオリティがあるか、ないかでゲームが決まってきますし、そこが足りなかったのは事実ですね」と、マークを外せなかったことよりも、ボールが入らなかったことが問題と指摘している。

 そして、同じように10試合ぶりに喫した黒星を、必要以上に重く受け止めないことが肝要だと、佐藤は言う。根拠になるのは、昨シーズンだ。埼玉スタジアムで浦和に0-2で敗れたが、そこから立て直し、見事にタイトルを獲得している。

「負けは負けとして受け止めます。ただ、まだ上にはいると思うので。まだまだ先は長いですし、終わったときに一番上にいられるように、この敗戦を無駄にしないようにしたい。すべてがすべて悪いわけではないと思うので。負けることで、プラスに持って行ける部分がある。浦和より足りなかったという部分では、真摯に受け止めて次につなげたい。勝っても負けてもじゃないですが、やるべきことを続けること。悔しい想いが次へのエネルギーになると思う。昨年もこの場所で完璧にやられましたが、でもチャンスは自分たちにあって、それをモノにできた。この敗戦を無駄にしないようにやっていくことが大事だと思います」

 浦和に敗れたものの、広島は首位に立っている。昨季は浦和戦に敗れた後の2試合を連勝でシーズンを終えた。次節、磐田をホームに迎えての一戦に勝ち切れるか。連覇を目指す上での大きなポイントになりそうだ。

(取材・文 河合拓)

▼関連リンク
J1第19節LIVE速報

TOP