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虎の子の1点を守った横浜FC、京都から7試合ぶり勝利を挙げる

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[8.18 J2第29節 横浜FC1-0京都 ニッパツ]

 J2は18日に第29節を行い、横浜FCはホームで京都サンガF.C.と対戦した。4連敗中の横浜FCは、後半36分にCKからDFペ・スンジンが先制点を挙げる。試合終盤は京都がロングボールを放り込み、圧倒的に攻め込んだが、最後まで体を張って守った横浜FCが守り切り、1-0で勝利。連敗を4で止め、7試合ぶりの勝利を挙げている。

 横浜FCは出場停止処分のDF森下俊が先発に復帰。また、GKシュナイダー潤之介も3試合ぶりにスタメンに戻った。FW永井雄一郎が今季初めてスタメンに名を連ねている。京都は前節の愛媛戦(0-2)と同じスタメンで試合に臨んでいる。
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 開始直後、京都は右サイドを突破して横浜FCゴールに襲いかかる。しかし、クロスはGKシュナイダーに抑えられ、得点はできない。横浜FCも9分にMF高地系治がドリブル突破から倒され、FKを得る。前節300試合出場を達成したMF松下裕樹がゴールを狙ったが、得点は挙げられなかった。

 不規則に吹く強い風の影響か、互いにコンパクトな布陣を採っているためか、両チームがロングボールを蹴る展開が続く。前半13分には京都のDFバヤリッツァが浮き球の処理に手間取ったところを永井がつめてシュートに持ち込んだが、GKオ・スンフンに抑えられた。

 京都は前半15分に右サイドからMF駒井善成が仕掛ける。ゴール前に速いボールを折り返したが、DFに阻まれた。さらに同21分にもMF横谷繁からのパスを受けた駒井がゴールを狙ったが、シュートは右に逸れて行った。

 ゴールに迫る回数で上回る京都は、前半39分にMF工藤浩平の横パスからMF山瀬功治がミドルシュート。枠を捉えたが、GKシュナイダーが好セーブでバーの上へはじき出した。さらに京都は圧力を掛けて、PA内で山瀬が再びシュートを放ったが、これもGKシュナイダーに阻まれている。このまま前半はスコアレスで折り返した。

 後半も互いに主導権を握ろうとする展開の中、先に横浜FCの山口素弘監督が動く。後半13分、永井に代わり3試合ぶりにベンチ入りしたチーム得点王のFW大久保哲哉が投入される。京都の大木武監督も後半16分に原に代えて、FW宮吉拓実を起用した。

 中盤でのつぶし合いが続く中、横浜FCは後半20分にMF野崎陽介が倒されてFKを得る。FKから高地がゴールを狙ったが、ボールはクロスバーを越えて行った。次第に京都を押し込む時間が長くなってきた横浜FCだが、決定機をつくれない。逆に京都は後半31分にPA外から山瀬がシュート。これはDFペ・スンジンがブロックし、こぼれ球を横谷が狙ったが、GKシュナイダーの正面を突いた。

 京都は後半32分に山瀬を下げて、MF原川力を起用する。同35分に横浜FCは、ペ・スンジン、DF野上結貴が攻め上がり、CKを獲得する。CKが続くと、横浜FCはゴール前の混戦からペ・スンジンがシュート。これがゴールラインを割ったと判定されて、横浜FCに先制点が認められた。

 1点を追う形になった京都は、横谷を下げてFW三平和司を起用し、一気に攻勢に出る。原川のシュートは松下がブロックし、クロスバーを叩く。ロングボールを次々と送り込む京都は、後半43分にシュートが枠を捉えるが、ゴールライン上でDFにクリアーされる。同44分にはロングボールから三平の落としたボールを宮吉がボレーで狙ったが、枠を捉えきれない。

 横浜FCは、FWの大久保も最終ラインの中央に入り、ロングボールを跳ね返していく。ロスタイムにもPA外から次々とミドルシュートを放った京都だが、ゴール前に人数を掛ける横浜FCも体を張って守り抜く。このまま虎の子の1点を守り切り、横浜FCが7試合ぶりの勝利を挙げた。一方、自力でのJ1昇格を目指す京都にとっては、手痛い連敗となってしまった。

(取材・文 河合拓)

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