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30歳の誕生日に鹿島の強力攻撃陣を完封、柏GK菅野「全然焦っていなかった」

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[5.3 J1第11節 柏1-0鹿島 柏]

 30歳の誕生日に、首位・鹿島に対して完封勝利を飾った柏レイソルのGK菅野孝憲。リーグトップの攻撃力を誇る鹿島に14本ものシュートを浴びたが、最後までゴールを割らせることはなかった。

 無失点は第11節にして3回と多くはないが、今季の柏が崩されるような場面はほとんど見られない。「3バックになって守備が安定してきたので、失点は絶対に減るだろうと思っていた」。最後尾から柏守備陣を支える菅野は分析する。「去年の経験がすごく活きている。後半の最後も全然焦っていなかった」。昨季、AFCチャンピオンズリーグを含めた過密日程を戦い抜いたことで、どんなチームが相手でも自信を持って試合に臨めていることも付け加えた。

 日立柏サッカー場といえば、ピッチと観客席が日本一近いことで知られている。GKからわずか数メートルのところにゴール裏のサポーターが陣取っており、味方のサポーターの前では心強いが、敵のサポーターの前に立つと強烈なブーイングを浴びせられる。

 チケットが完売となったこの日も、鹿島ゴール裏は赤く染まった。記者に鹿島サポーターから(誕生日の)お祝いのメッセージは言われたのかと問われると、「俺にはそう聞こえました(笑)。勝ったのでそういうこと言えるんですけど」と余裕を見せたが、「鹿島のサポーターは質が高い。いい雰囲気をつくってくれた」と熱い応援で試合を盛り上げた鹿島サポーターにも感謝を述べていた。

 この日の鹿島を含めて、6日は鳥栖、10日は新潟と上位チームとの連戦が続く。「いま上位を意識するよりも、スタートでミスったことをどれだけ稼げるか」。試合後にサポーターから盛大なバースデーソングが送られた守護神は、W杯による中断まで、全勝することを誓っていた。

(取材・文 奥山典幸)

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