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長崎が東京Vに完封勝利、古部の今季初弾で5戦ぶり白星飾る

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[9.20 J2第32節 東京V0-1長崎 味フィ西]

 J2の第32節が20日に各地で行われた。4位の東京ヴェルディは8位のV・ファーレン長崎と対戦し、0-1で敗れた。前節の群馬戦(3-1)で連敗を2で止めた東京Vだったが、連勝はならなかった。4戦連続ドローの長崎がMF古部健太の今季初ゴールが決勝点となり、5戦ぶりの白星を手に入れた。

 東京Vは4-4-2システムを採用。GK佐藤優也、DFラインは右からDF大木暁、DF田村直也、DF井林章、DF安在和樹。ダブルボランチをMF三竿健斗とMF中後雅喜が組み、2列目は右にMF南秀仁、左にMF澤井直人。2トップをFW高木善朗とFW杉本竜士が組んだ。

 対する長崎は3-4-2-1システムでGK大久保択生、最終ラインは右からDF趙民宇、DF高杉亮太、DF前田悠佑が並び、ダブルボランチはMF李栄直とMF井上裕大が務めた。右WB三鬼海、左WB古部健太の両サイドに梶川諒太と木村裕の2シャドー。1トップを2戦ぶり先発のFWイ・ヨンジェが務めた。

 立ち上がり、2度のCKを得た東京Vだがセットプレーをものにすることはできない。前半16分には左サイドへ抜け出た澤井がゴールライン際で必死にボールへ追いつくと、DFを振り切って中へ切れ込む。ライン手前でファウルを誘った。しかし高木善のFKはDFに阻まれる。

 前半27分にはPA手前左からドリブルで持ち込んだ杉本がタメをつくり、左サイドへ展開。受けた澤井の折り返しは味方に合わず。ゴールラインを超えていく。好守をみせる東京Vだが、攻撃では決定的な場面のないまま前半を終えた。

 対する長崎の攻撃は東京Vの攻守に阻まれ、シュートまで持ち込めず。セカンドボールをしつこく拾う東京Vに優位に試合を進められた。それでも、後半40分には右サイドから攻め込むと、梶川、三鬼、イとつなぎ、最後は走り込んだ井上が右足シュート。しかし、ポスト右へ外れる。同44分には前半一番の決定機。左サイドを仕掛けた古部の折り返しから、梶川がDFをかわして右足シュートを狙おうとするも田村にカットされた。

 互いに交代のないまま迎えた後半は長崎が先にチャンスを作る。開始2分、左サイドを仕掛けた古部がマイナス気味に折り返すと、PA手前中央でフリーの梶川が右足ミドルを放つ。しかし、GK佐藤に正面でキャッチされた。

 その後は東京Vが猛攻を仕掛けるも、いずれもオフサイド。前半16分にはカウンターで高木善が中央からドリブルで持ち込み、右サイドへパス。受けた南がPA右へドリブルで仕掛けるも、PA内右でDFともつれ合い、シュートは打てず。東京Vは右SBの大木に代え、DF安西幸輝を投入する。

 すると、押し込まれていた長崎がワンチャンスをものにした。安西と競り合ったイが粘って獲得した左コーナー付近からのFK。前田が蹴り込むと、ニアサイドへ飛び込んだ古部がヘディングシュートを叩き込んだ。長崎が古部の今季初ゴールで1-0と先制に成功した。

 先制された東京Vは後半24分に2枚目の交代カードを切り、杉本に代わってFWアラン・ピニェイロを投入する。後半30分には南のパスから左サイドへアランが抜け出す。クロスはDFにクリアされるが左CKを獲得。安在の蹴り込んだボールはDFに阻まれたもののセカンドボールを展開。PA右から持ち込んだ南が左足でシュートを放つと、これはポスト左を叩く。こぼれに反応した田村がPA内でGK大久保に倒されるも笛は鳴らない。抗議した高木善にはイエローカードが提示された。

 苛立ちを募らせる東京Vに対して、虎の子1点を守りきりたい長崎は後半32分に最初の交代。趙に代えて岸田翔平を投入する。後半35分には右サイドを攻め上がった安西が三鬼のファウルを受け、PA手前右でFKを獲得。判定への苛立ちから浮き足立つ東京Vは、このタイミングで三竿に代わって、ベテランの44歳・MF永井秀樹をピッチへ送る。長崎も木村に代わり、DF高橋祐太郎を投入し、守りにかかる。

 後半42分には東京Vがアランらのつなぎから右サイドへ攻めにかかる。最後はPA正面の南がシュートを狙うもクロスバー上へ外れていった。同43分にはカウンターから南が上がり、右サイドの永井へパス。タメをつくってのパスに安西が反応するもオフサイドの判定。シュートは打てなかった。同44分に長崎は最後の交代カードを切る。三鬼に代えて、FW深井正樹が出場した。

 最後まで攻め込む東京Vは後半45分には安西がドリブルで切れ込むもシュートはDFがクリア。中後の左CKからファーサイドの井林がヘディングシュートを狙うもGK正面。そのまま試合は終了し、長崎が1-0で勝利した。

(取材・文 片岡涼)

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