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原川力が待望のJ1初先発「やっとスタートラインに立てた」

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[4.16 J1第1ステージ第7節 FC東京2-4川崎F 味スタ]

 待望のJ1初先発だった。今季、京都から完全移籍で加入した川崎フロンターレのMF原川力が移籍後リーグ戦初先発。前節・鳥栖戦に後半38分から途中出場し、J1デビューを果たしたU-23日本代表が、プロ5年目にして初めて先発でJ1のピッチに立った。

 ボランチの位置で運動量豊富に走り、機を見た正確なフィードでチャンスをうかがった。持ち味は見せたが、後半30分に交代。試合後は「まだまだ足りない。自分のイメージとのギャップを埋めていきたい。もっともっとボールに触って、違いを見せないといけない」と貪欲に語った。

 MF中村憲剛と五輪代表のライバルでもあるMF大島僚太が君臨する川崎Fのボランチ。「ずっと(大島)僚太くんと(中村)憲剛さんがやっているのは知っていたし、それは分かったうえで(川崎Fに)来た」。あえて挑んだ新天地でのポジション争い。「しんどい時期もあったけど、続けることが大事だなと。やっとスタートラインに立てた」と、開幕7戦目での初先発を素直に喜んだ。

 とはいえ、風間八宏監督が「朝7時に大島が熱と言われて、急きょ人を呼んだりした。考えていたプランも吹っ飛んでしまった」と明かしたように、大島の発熱というアクシデントもあった。理想的なボランチ像とも言える中村の横で学ぶことも多い。

「憲剛さんのすごいところは頭の(回転の)早さ。僕は意識しないとできないプレーも、憲剛さんや僚太くんは習慣化している。僕自身、何も考えずにできるところまでいかないといけない」

 リオデジャネイロ五輪に出場する本大会メンバーに選ばれるためにも、まずはクラブで出場機会を増やすことだ。「ここで試合に出続けるということをクリアしてオリンピックは見えてくる。先のことは見ていないし、(五輪の)組み合わせも決まったけど、オリンピックのことはあまり考えていない」。目の前の試合、目の前のポジション争いに集中し、自分自身を成長させていく。

(取材・文 西山紘平)

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