18歳でJ1デビューも、あれから4年…「大好きなスタジアム」に帰ってきた讃岐MF佐々木渉
[11.11 J2第41節 東京V1-0讃岐 味スタ]
{{c|カマタマーレ讃岐}MF佐々木渉が「大好きなスタジアム」に帰ってきた。中学時代からFC東京アカデミーで育ち、3年前には念願のトップチーム昇格を果たした22歳。だが、プロ入り後の3年間でホームのピッチに立つことは一度もなく、高校生でデビューした2014年以来4年越しの凱旋だった。
これまでのJ1出場試合数はわずか『1』。2014年9月23日、味の素スタジアムで行われた徳島ヴォルティス戦での記録だ。当時はFC東京U-18所属の高校3年生で、背番号41を背負った18歳には大勢の期待の眼差しが向けられた。だが、トップ昇格後は度重なる負傷にも苦しみ、主戦場はJ3リーグのFC東京U-23。味スタには戻ってくることなく、昨季限りで契約満了となった。
「子どももいるし、家族もいるし、最初は不安だった。だけど、やるしかないと思った1年でした」。移籍1年目の今季、シーズン序盤は出たり出なかったりの繰り返しだったが、終盤に入ってようやく主力に定着。最近は11試合連続でのスタメン入りが続く。そんなJ2リーグ戦28試合目はかつてのホーム、味の素スタジアムで迎えた。
「自分の記憶では、公式戦で出たのはその1試合しかなかったです。大好きなスタジアムなので楽しみにしていたし、気合は入っていました」。
懐かしい感覚を味わいながらピッチに立った背番号14は序盤から決定機を量産した。前半19分、右サイドからのクロスに頭で合わせ、ボールは右ポストをかすめる。さらに同27分、果敢に放ったミドルシュートをクロスバーに直撃させた。だが、同38分にチームが失点すると一気にプレゼンスが低下し、後半途中に交代を命じられた。
「シュートまで行けたのは良かったけど、せっかく良い流れだったのに決め切れず、そのせいで負けにつながってしまった。ああいうところで決め切れる選手にならないといけない」。チームは後半にもチャンスをつくったが、1点が遠いまま0-1で敗戦。最下位にとどまり、来季のJ2残留は極めて厳しい状況となった。
今季は残すところ1試合。ここまでの1年間の感想を尋ねると、真っ先に「良い成績を出せず悔しい」という言葉が返ってきた。これまでのシーズンと比較すれば「1年間を通して試合に出ることがなかったので…」と多少の手応えはあるというが、何よりチームの22位という順位に「残念」という思いが強いようだ。
そんな実感を得ているのも、シーズンをとおして試合に出ていることにより、新たな気づきを得たからだ。「プロに入って4年目ですが、“結果が全て”だとあらためて感じている。良いプレーをしていても、試合に出てパフォーマンスが良くても、チームが結果を残さないと意味がない。そこにもっとこだわらないといけない」。
讃岐にとって“結果”とは、J2残留に他ならない。すでにJ3リーグの結果に頼るしかない状況だが、かすかな可能性を残すためには21位に浮上する必要がある。最終節の京都戦は、今季限りで退任する北野誠監督にとって9年間の指揮生活ラストマッチ。「自分を呼んでくれた人なので、自分にとっては“そういう試合”。勝たないとダメ」。危機から救ってくれた恩人のためにも、この1年間で培ってきた覚悟をホームのピッチで体現する。
(取材・文 竹内達也)
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これまでのJ1出場試合数はわずか『1』。2014年9月23日、味の素スタジアムで行われた徳島ヴォルティス戦での記録だ。当時はFC東京U-18所属の高校3年生で、背番号41を背負った18歳には大勢の期待の眼差しが向けられた。だが、トップ昇格後は度重なる負傷にも苦しみ、主戦場はJ3リーグのFC東京U-23。味スタには戻ってくることなく、昨季限りで契約満了となった。
「子どももいるし、家族もいるし、最初は不安だった。だけど、やるしかないと思った1年でした」。移籍1年目の今季、シーズン序盤は出たり出なかったりの繰り返しだったが、終盤に入ってようやく主力に定着。最近は11試合連続でのスタメン入りが続く。そんなJ2リーグ戦28試合目はかつてのホーム、味の素スタジアムで迎えた。
「自分の記憶では、公式戦で出たのはその1試合しかなかったです。大好きなスタジアムなので楽しみにしていたし、気合は入っていました」。
懐かしい感覚を味わいながらピッチに立った背番号14は序盤から決定機を量産した。前半19分、右サイドからのクロスに頭で合わせ、ボールは右ポストをかすめる。さらに同27分、果敢に放ったミドルシュートをクロスバーに直撃させた。だが、同38分にチームが失点すると一気にプレゼンスが低下し、後半途中に交代を命じられた。
「シュートまで行けたのは良かったけど、せっかく良い流れだったのに決め切れず、そのせいで負けにつながってしまった。ああいうところで決め切れる選手にならないといけない」。チームは後半にもチャンスをつくったが、1点が遠いまま0-1で敗戦。最下位にとどまり、来季のJ2残留は極めて厳しい状況となった。
今季は残すところ1試合。ここまでの1年間の感想を尋ねると、真っ先に「良い成績を出せず悔しい」という言葉が返ってきた。これまでのシーズンと比較すれば「1年間を通して試合に出ることがなかったので…」と多少の手応えはあるというが、何よりチームの22位という順位に「残念」という思いが強いようだ。
そんな実感を得ているのも、シーズンをとおして試合に出ていることにより、新たな気づきを得たからだ。「プロに入って4年目ですが、“結果が全て”だとあらためて感じている。良いプレーをしていても、試合に出てパフォーマンスが良くても、チームが結果を残さないと意味がない。そこにもっとこだわらないといけない」。
讃岐にとって“結果”とは、J2残留に他ならない。すでにJ3リーグの結果に頼るしかない状況だが、かすかな可能性を残すためには21位に浮上する必要がある。最終節の京都戦は、今季限りで退任する北野誠監督にとって9年間の指揮生活ラストマッチ。「自分を呼んでくれた人なので、自分にとっては“そういう試合”。勝たないとダメ」。危機から救ってくれた恩人のためにも、この1年間で培ってきた覚悟をホームのピッチで体現する。
(取材・文 竹内達也)
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