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J歴代ワーストの得点力不足に苦しんだ鳥栖が今季初勝利!! 明大出身DF森下の弾丸ミドルなど一挙3発でFC東京粉砕

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DF森下龍矢のスーパーミドルが決勝点

[8.1 J1第8節 FC東京2-3鳥栖 味スタ]

 J1リーグは1日、第8節を各地で行い、サガン鳥栖FC東京を3-2で破った。開幕7試合2得点と深刻な得点力不足に陥っていた鳥栖だが、アウェーでの強敵を相手に一挙3ゴール。ここまでJ1唯一の未勝利となっていた中、待望の今季初白星を収めた。一方のFC東京は第3節川崎戦以来5試合ぶりの黒星。前節までの連続ドローに続いて3戦勝ちなしとなった。

 8月から東西チーム同士の対戦が解禁。ACL延期の影響で1週間1試合ペースが続くFC東京は前節の鹿島戦(△2-2)から先発1人を変更し、MF内田宅哉に代わってFWレアンドロを起用した。一方の鳥栖は3日後に再開後初のルヴァン杯。前節のC大阪戦(△1-1)から2人を入れ替え、MF樋口雄太とFW趙東建を新たに先発させた。

 序盤は互いに背後のスペースを突き合うダイナミックな立ち上がりを見せる中、最初のビッグチャンスはFC東京。前半10分、相手のクリアボールを拾った安部が浮き球で裏に蹴ると、後方から走り込んだ永井が斜めのパスでゴール前に配球し、絶好のチャンスをつくる。ところがFWディエゴ・オリヴェイラの右足シュートは右ポストに当たり、跳ね返りを拾ったFWレアンドロのシュートも枠を外れて先制点を逃した。

 すると飲水タイム明けの前半30分、鳥栖がパス10本をつないだ厚みのある攻撃から先制点を奪った。起点となった樋口の右コーナーキックは相手にクリアされたが、セカンドボールを自陣に戻して攻撃を開始。短いパスを巧みにつないで右サイドに展開すると、樋口のクロスに合わせたDF内田裕斗のキックはミートしなかったが、軌道が変わったボールに反応したMF石井快征が右足ダイレクトで突き刺した。石井は前節のJ初ゴールから2試合連発となった。

 ここからは点の取り合いとなった。まずはFC東京が前半38分、レアンドロが松岡に倒されてゴール右斜め前30mの位置でFKを獲得すると、左利きの三田もキッカーに立ったが、レアンドロが壁の右上を低弾道で狙う。このボールが右ポストに当たってゴールに突き刺さり、素晴らしいゴールで同点に追いついた。レアンドロは直接FKを含む2ゴールを決めた第4節の横浜FM戦(○3-1)以来の今季4ゴール目となった。

 鳥栖も前半43分、スーパーゴールで応戦した。相手のオフサイドで獲得した自陣での間接FKをクイックでリスタートすると、またしても右サイドを起点にショートパスをつないでFC東京のプレッシングを突破。10本目のパスでDF森下龍矢がボールを受けると、鋭いカットインから左足を振り抜き、低弾道の強烈なシュートがゴール右隅に突き刺さった。明治大出身1年目の森下はこれがJリーグ初ゴール。開幕から全試合出場が続く中、8試合目で決めた。

 後半も鳥栖がスコアを動かした。11分、樋口の右コーナーキックがサインプレーでマイナス方向に送り込まれると、松岡のシュートは中途半端な当たり方で力なく転がったが、DF渡辺剛がクリアし切れずゴール前へ。DF室屋成と駆け引きしながらオフサイドラインギリギリに立っていた趙東建が振り向きざまに左足ボレーで叩き込み、リードを2点に広げた。

 FC東京はその後、FWアダイウトン、FW内田宅哉、FW原大智ら攻撃的な選手を次々に投入。鳥栖は後半34分、2種登録選手で16歳のU-19日本代表DF中野伸哉をJリーグデビューのピッチに送り込んだ。FC東京はシンプルなロングボールを前線に送り込み、パワープレーでなんとか得点を狙う構えを見せた。

 その後はFC東京の一方的な展開。後半37分、左サイドを駆け上がったMF安部柊斗のクロスを原が落とし、内田が頭で押し込むもオフサイドでゴールは認められず。それでも41分、ゴール前の浮き球を競り合った相手GK高丘陽平のミスを突きいた原のJ1初ゴールで1点を返した。しかしながら最終盤のシュート攻勢はいずれも枠を外れて一歩及ばず。昨季の第31節から831分無得点というJリーグワースト記録を打ち立てた鳥栖が待望の今季初勝利を収めた。

(取材・文 竹内達也)
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