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5位浮上・京都が掴んだ自信…MF福岡「ゴール前の質が変わってきた」、DF荻原「J1でこのサッカーをやりたかった」

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先制点を決めるDF荻原拓也

[4.17 J1第9節 柏0-2京都 三協F柏]

 次々と後方から湧き出るような攻撃。京都サンガF.C.のMF福岡慎平はそう形容すると、先制点を挙げたDF荻原拓也は「これをJ1で早くやりたいという気持ちだった」と手応えを口にした。

 チョウ・キジェ監督不在の中で挑んだ敵地・柏戦。しかし、選手たちは自らの攻撃スタイルに自信を持ち、それを遂行した。

 前半13分、自陣のゴールライン際に追い込まれながらも、巧みなビルドアップで相手のプレスを攻略。右サイドのDF白井康介からのパスをFWピーター・ウタカがワンタッチで再び右サイドへ。パスを収めた福岡が鋭いパスをピッチ中央に送り、MF武田将平がドリブルで進む。右サイドでボールを受けたFW山田楓喜がPA手前にパス。待ち構えた福岡はダイレクトでPA左のFW松田天馬に通し、最後は後方から走り込んだ荻原が右足シュートで沈めた。

 数人が絡む流れるような攻撃が結実した。だがそれは当然まぐれでもなく、試合を指揮した杉山弘一コーチは「練習の中から出てきているところ。今日たまたま出たプレーではない」と強調する。福岡も「練習してきた形でもありますし、チームとしてもよかった。自信になりました」と手応えを口にした。

 J2で長く苦しみ、12年ぶりのJ1昇格。しかしそこに臆することなく、順位を5位まで上げてみせた。公式戦直近5試合では12得点を奪い、その攻撃力を遺憾なく発揮。福岡は「(複数得点は)かなりチームとしてもポジティブなこと」と語る。福岡自身も13日のルヴァン杯・北海道コンサドーレ札幌戦(○3-2)で得点を記録。J1の舞台で通用することを実感しているようだ。

「J2にいたときも後ろから湧き出てくる(攻撃)はやっていました。だけどJ1になって、後ろから湧き出てくることに加えて、最後のクオリティが上がってきた。自分もPA内でできるプレーが増えてきたのは感じる。ゴール前の質が変わってきたと思います」

 先制点を挙げた荻原も「自信を持ってやっている」とその充実具合を覗かせる。積極果敢に攻め上がる姿勢は先制のシーンでも発揮され、PA中央まで突進。サイドバックながらもゴールを決める意志を見せつけた。開幕節以来の無失点にも「2点取れて勝てたことにすごく意味がある。取られたところよりも取りに行くスタイル」と攻撃面の成果を強調した。

 荻原は昨季に浦和レッズからレンタルで加入。J1に上がった今季も契約延長で在籍している。京都のサッカーには手応えを感じているようで「去年やっていたときから、これをJ1で早くやりたいという気持ちでやっていた」と語る。今節の勝利で5位に浮上。「J1でこのサッカーをして、日本サッカーを盛り上げる。いまの順位だからこそ言えるのもあるし、より高いところを目指してやっていけば、そういう評価になる」と自信をみなぎらせた。


(取材・文 石川祐介)
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