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川崎Fの首位再浮上に貢献、出番掴んだ知念&シミッチはひさびさゴール「結果で示せた」

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FW知念慶、シミッチらがゴール

[8.31 J1第20節延期分 川崎F 4-0 鳥栖 等々力]

 川崎フロンターレは、出番を掴んだ選手たちが結果を残して勝利に貢献。約2か月ぶりに先発出場したFW知念慶は、4月6日の第7節・ジュビロ磐田戦以来となる今季4点目をマーク。「ひさしぶりのスタメンだったので不安もありましたけど、しっかりそれを結果で示せた」と喜びを口にした。

 暫定ながらも3か月ぶりに首位に立った川崎F。ここまで横浜F・マリノスや鹿島アントラーズといった上位陣を打ち破ってきた勢いは止まらなかった。だが、ひさびさにスタメン入りを果たした知念は不安も覚えていたという。

「試合からけっこう離れていたので、チームも状態はよかったですし、そういう中でいきなりポンと試合に入るっていうのは、僕自身ちょっと不安もあった。いい状態のチームに自分が入る、いい流れを崩さないようにっていうプレッシャーというか、そういう不安です」

 その思考を吹っ飛ばしたのは、誰でもない自身のプレー。前半26分、DF山根視来のボール奪取から素早いカウンターがスタートすると、FW家長昭博が右サイドからゴール前にクロスを上げる。ニアサイドに飛び込んだのは知念。「うまく相手の背後から前に入れたことで、ディフェンスも対応できていなかった。そこにアキさんがいいボールをくれたので、あとは飛び込むだけだった」。身を投げ出すダイビングヘッドでゴールに押し込んだ。

「決めた後は、ひさびさの等々力でのゴールだったのですごく感情的になって、うれしかったです」。掲げた3本の指は、長女の誕生日を祝福するポーズ。「家族の手伝いがあって今日こういう結果を出せたと思うので、よかったと思います」と思いを語った。

 4連勝で勝ち点49。1試合未消化の横浜F・マリノスに勝ち点1差をつけ、5月以来の首位に立った。シーズン終盤に向けて最終局面。総力戦を迎える中で、川崎FはFWレアンドロ・ダミアンの離脱という不安要素を抱える状況でもある。だからこそ、知念は今節のゴールで自信を語る。

「ダミアンの離脱はチームとして痛い部分ではあります。だけどその中で自分と(小林)悠さんがダミアンの部分もがんばらないといけない。ダミアン自身も通訳を通して、知念と悠がいるから何も問題がないと言ってくれていたみたいなので、しっかりダミアンの部分も、どれくらいで戻ってくるかわからないですけど、しっかり戻ってくるまで、チームの力になれるように、しっかり走りたいなと思っています」

 MFジョアン・シミッチも直近6試合でフル出場と出番を掴んだ。1-0で迎えた後半2分には、勢いに大きく乗る追加点。リーグ戦では昨シーズンに加入して以降、初の得点となった。「今シーズンでは2点目……天皇杯でも1点取っているから」と訂正するお茶目さを覗かせつつ、「ゴールできたこともすごくうれしいんですけど、ゴールという形でチームに貢献し、チームメイトとともに喜び合えたことはすごくうれしく思っています」と率直な気持ちを語った。

 ゴールシーンはセットプレーからのヘディングシュート。「やはりセットプレーというものは、一試合を通してもすごく重要なもの。自分たちのチームには本当にすばらしいキッカーたちもいますし、空中戦を得意とする、中に入る選手たちもいます。それがうまくフィットして、ゴールすることができたんじゃないかなと思っています」。中盤の底で躍動する“黒子”は、あくまで仲間を称える姿勢に徹していた。

(取材・文 石川祐介)
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