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名古屋は11年ぶりに等々力で勝利…長谷川健太監督「少しずつ積み上げてきたことが間違っていなかった」

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名古屋が等々力陸上競技場で11年ぶりに勝利

[4.15 J1第8節 川崎F 1-2 名古屋 等々力]

 名古屋グランパスが等々力陸上競技場で川崎フロンターレに勝利したのは、2012年8月25日のJ1第23節(○1-0)以来となる11年ぶりのことだった。長谷川健太監督にとってはFC東京を指揮していた2018年5日5日のJ1第13節(○2-0)以来のアウェーでの白星。試合後の会見で「ひさしぶりに勝つことができて、率直にうれしい。等々力で勝つのは簡単ではない」と喜びを噛みしめた。

 前半9分に得意のカウンターからFWキャスパー・ユンカーが先制ゴールを決めると、前半アディショナルタイムにはFWマテウス・カストロが直接FKで追加点を奪った。だが、後半からは流れを失う。川崎Fに1点を返されると、1点差のまま守勢に回った。

「もう1点取れればもう少し楽な展開にもなりそうな感じではあったんですが、そこは簡単には勝たせてはくれない」。長谷川監督はそう振り返りつつも、点差を守り切って手にした勝利に「川崎にひとつ勝つことができて、ひとつ自信になる勝利になる」と手応えを語った。

 長谷川監督にとっても等々力陸上競技場は“鬼門”だった。FC東京を指揮した当時を思い返しながら、自身の成長を語る。

「多摩川クラシコで(ボールを)握られて、けっこうボコボコにされてという試合が多々あった。なんとか川崎に勝つ術はないかといろいろ自分の中でも探しながら、ここ数年監督としてやってきた中で、ひとつこういう形で結果を出したということは、いままで少しずつ積み上げてきたことが間違っていなかった」

 会見が進むにつれ、喜びが沸いてくる。「1回勝ったからって誇れるものは何もないのですが、それだけ大きな壁のチームではあった。勝った後はこんなものかと思うんですがだんだん嬉しく、新幹線の中ではニタニタ笑いながら帰るんじゃないかなと思います」。少しずつ沸いてきた感情を味わっていた。

 前線3枚のユンカー、マテウス、FW永井謙佑のカウンターは、高い精度と破壊力を発揮。MF米本拓司とMF稲垣祥が中盤でボールを刈り取り、シンプルな縦パスで反撃に出た。長谷川監督は「行ったり来たりの展開がいいんです、川崎相手には。行ったり来たりに持ち込むことが大事なんです」と勝因を分析した。

(取材・文 石川祐介)
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