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敵地カシマで2G1Aの大暴れ!! 神戸FW武藤嘉紀「少しでも緩めたら危ないと思っていた」

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FW武藤嘉紀が2ゴール1アシストの大活躍

[4.15 J1第8節 鹿島 1-5 神戸 カシマ]

 昨年7月以来の1試合2ゴールで敵地カシマ攻略に大きく貢献した。大量5得点で圧勝したヴィッセル神戸の2点目と5点目を決めたFW武藤嘉紀は試合後、「最近の試合では1試合に2点取れる試合が多々あったので、決めきれない自分の首を絞めていたけど、今日はほっとしている」と笑顔で振り返った。

 まずは前半終了間際、左サイドに開いたMF齊藤未月からのクロスに反応した。「未月が僕とDFが1on1になっているのを見てくれて、良いボールを上げてくれた」。精度の高いボールではあったが、その上しっかりと頭を振って叩き、強烈なヘディングシュートをゴール左隅へ。「距離もあったので僕はとにかく強く当てることを意識して当てたら本当にいいところに飛んでいった。完璧なゴールだったと思う」と自画自賛した。

 3-0で迎えた後半17分にはピッチを退いたFW大迫勇也に代わって1トップのポジションに回ると、鹿島のシステム変更で1点を返されるなど嫌な流れに陥った時間帯もあったが、自らの持ち味を活かしたカウンター攻撃で反撃の流れに終止符。後半27分、カウンター気味に左サイドを抜け出し、高精度のクロスでFW佐々木大樹のヘディングゴールをアシストした。

「FWになって自分の良さがさらに活きるポジションになったので、オフサイドにかからず裏に抜けられたところと、大樹にピンポイントで上げられたところ。簡単なボールではないけどしっかり決めてくれた。後から入ってきた選手が流れを変えてくれて、チームの良い状態が反映できていると思う」

 アシストの場面をそう振り返った武藤は「前に力のある選手が鹿島にはいて、少しでも緩めたら危ないと思っていた」と3-1の点差にも油断はなかったといい、「相手が1点取って前がかりになったところで1点取れたのは相手にとってかなり苦しかったんじゃないかと思う」と勝負強さに手応えを示した。

 また仕上げの5点目は美しい崩しで奪った。後半40分、中盤でのMF山口蛍のボール奪取から左をFWジェアン・パトリッキが攻め上がり、マイナス方向のパスに再び山口が顔を出すと、右に上がったDF酒井高徳にパス。酒井はシュートも打てる体勢だったが、横パスを選択し、これを武藤が右足ダイレクトでゴール左に流し込んだ。

「今年、一番美しかったんじゃないですかね」と破顔しつつ、「完璧にみんなが繋いでくれたボールだったのでかなり緊張したけど、落ち着いて流しこめて良かった」と笑顔の武藤。それでも最後は「自分にもまだまだ納得がいっていないので、引き続き得点やアシストという結果をお見せできればと思う」と気を引き締め、取材エリアを後にした。

(取材・文 竹内達也)
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