beacon

初の欧州挑戦へFW小川航基、語学力向上にも意欲「底辺の底辺」「苦手な勉強も頑張りたい」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW小川航基

[7.1 J1第19節 横浜FC 0-0 G大阪 ニッパツ]

 オランダ・NECナイメヘンへの移籍手続きのため、横浜FCのチーム活動を2日限りで離れることが決まっているFW小川航基が1日夜、J1第19節のガンバ大阪戦後に報道陣の取材に応じた。先輩のFW三浦知良からは「語学のこともしっかりやったほうがいい」と伝えられたといい、「苦手なお勉強ですけど頑張りたい」と意気込みを語った。

 現地での移籍手続きが無事に完了すれば、初の海外挑戦が決まる。舞台はオランダ・エールディビジ。小川は「ベルギーとかドイツ2部はカウンターサッカーで、FWにでかくて速い人が縦に勝負していくフィジカルサッカーのイメージだけど、オランダはパスを繋いでビルドアップをするイメージがある。その中で僕がどういった点を取れるかが自分の中でもワクワクしている」と目を輝かせた。

 オランダはかつて世代別代表で共にプレーし、仲の良いMF堂安律(フライブルク)が飛躍を果たした地。またFW斉藤光毅(スパルタ・ロッテルダム)、DF菅原由勢(AZ)が現在プレーしていることもあり、連絡を取り合っていたという。それでも会話の内容を聞くと「携帯2台持ち?って聞きましたね」とまさかの回答。「いまは生活面のほうが気になっている」のだという。

 もっともそのように思えるのは、オン・ザ・ピッチでは「もうやるだけ」だと捉えているからだ。「まずはサッカーで見せられれば。得点を最初にバンバンと取れれば『おお、アイツいいじゃないか』ってなるので、しっかりと得点を取りたい」と冷静に自身の役割を見据えた小川は「どんな練習でどんな感じなのかも気になるし、とにかくめちゃくちゃワクワクしている。早く試合したい。ただ、あっちにはあっちのFWに対しての動き出しの要求もあると思うので、全部自分で身につけて、あいつ海外に行って変わったなと思ってもらえるように、自分に目を向けて成長したい」と力を込めた。

 また海外挑戦では不可欠な語学にも取り組んでいく構えだ。移籍にあたっては中村俊輔コーチやカズから「最後は自分」というメッセージをもらい、感銘を受けた小川だが、特にカズからは「自分を出していくしかない。“我”が必要だ」という点に加えて「語学のこともしっかりやったほうがいい」と伝えられたという。

 現状の語学力は「底辺の底辺です。全然何も喋れない」と苦笑いで自虐した小川。それでも「ここからいろいろ頑張って、壁にぶち当たっていくと思うけど、そういうところも含めて選手としての価値だと思っているので勉強も頑張りたい」とモチベーションをのぞかせ、ピッチ上でのコミュニケーションも「日本でやっていたのと同じようにしっかり要求していきたいし、言葉で何を言っているのかわからないことも逆にポジティブに捉えて、しっかりとコミュニケーションを取ってやっていきたい」と努力していくつもりだ。

 この日行われた壮行セレモニーでは「次に日本に帰ってくるときは必ず日の丸を背負って帰ってきます。そして次のW杯で点を取るのは僕です!」と決意を語った小川。目指すは2026年の北中米W杯エースの座。「そこの枠は間違いなく僕だと思っているし、そうじゃなければいけない。得点を取れるFWは日本には絶対に必要になってくると思うので、オランダで自分の実力をつけて、日本代表に呼ばれて、そこを担えるように頑張りたい」と活躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ
●[J1]第19節 スコア速報

TOP