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川崎Fアカデミーの同期・山田新&宮代大聖が初アベック弾! 互いの得点は意識せずとも…息ぴったりに語るクラブへの思い

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FW山田新とFW宮代大聖

[7.8 J1第20節 川崎F 3-0 横浜FC 等々力]

 アカデミー時代の同期が“アベック”弾を挙げた。川崎フロンターレは前半13分にFW山田新が、同36分にFW宮代大聖がゴール。山田は大学経由、宮代はトップ昇格を果たし、別々の道を歩んだ2人の23歳が今日、等々力陸上競技場を大いに沸かせた。

 直近2試合で勝利がなかった川崎Fは、山田を先発起用。4月1日の第6節・北海道コンサドーレ札幌戦以来のスタメン入りを果たした。4-3-3の前線3枚の中央でプレーすると、前半13分にさっそくゴール。左サイドのDF登里享平のクロスに体で合わせた。「ノボリさんが蹴った時点でそこに来ると感じた。本当にベストなタイミングでベストなボールを出してくれた。ノボリさんのボールがよかった」。謙虚な姿勢で喜びを表した。

 試合後のフラッシュインタビューでは当たった箇所を骨盤あたりと話していたが、試合後の囲み取材でも「どこで触ったかもわかんないですけど、でもうまく合わせられた」と手応え。淡々と語る様子には「結構普段もそう見られがちですけど、心の中は興奮している」と本音を明かした。

 さらに川崎Fは前半36分に追加点を挙げた。宮代が敵陣PA内でファウルを誘発し、PKを獲得。MF家長昭博が蹴ろうとしていたようだが「蹴っていいですか」と打診し、キッカーを譲ってもらう。そして、冷静にしっかりと決め切った。

 山田と宮代はアカデミー時代の同期。川崎F U-18時代には前線でコンビを組んだ。今回のアベック弾は、そのとき以来のものだという。

 宮代はユース時代以来のアベック弾ということに驚きを語る。「お互いそんなに意識していない。だけど、そういう回数が増えていけば、自ずとチームの勝利が多くなってくる」。2人分の活躍で勝利に結びつける意志をのぞかせた。

 山田は等々力陸上競技場での初ゴールに「等々力が自分のゴールで湧いていて、不思議な感覚」と笑みを浮かべる。アベック弾には宮代と同様の反応だ。

「感慨深いですけど、お互いこれからだなという気持ちが強い。2人でもっと結果で違いを出していかないといけない。きょうは2人ともゴールを取りました。これをきっかけにもっと2人で、フロンターレを良くしていかないといけない」。

 互いにアベック弾は意識せず。しかし、チームの勝利を思う気持ちはまったく同じだ。「自分が台頭してチームのエースになれれば、点を取ってチームを勝たせられる選手になれれば、タイトルに近づける」(山田)。王座を奪われた川崎Fを、2人の若武者がけん引していく。

(取材・文 石川祐介)
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