“ぶっつけ本番”も堂々のJ1デビュー…名古屋新加入MF久保藤次郎が魅せた“3人目の動き”
[8.18 J1第24節 浦和 1-0 名古屋 埼玉]
J1デビュー戦でたしかな爪痕を残した。藤枝MYFCから今夏に名古屋グランパスに加入したMF久保藤次郎は、今節の後半33分から途中出場。後半アディショナルタイムには絶好機を作ってみせた。デビュー戦には「もっと緊張するかなと思いましたけど、意外と冷静に入れた」と振り返った。
中京大に在学していた2021シーズンから藤枝の特別指定選手としてJ3リーグで2得点を記録していた。22シーズンから正式に加入すると、初年度でもJ3リーグで10ゴールをマーク。そしてJ2昇格を果たした今シーズンは5得点8アシストと得点に絡み、今夏名古屋の目に留まった。
主戦場はウイングバック。前線の動きに合わせる“3人目”としてサイドからゴールを演出する。しかし、デビュー戦で長谷川健太監督から伝えられた指示は「アグレッシブに点を取りに行けというところだけですね。細かい指示というよりやり切ってこいと」(久保)。その大きな理由は、加入から実戦形式での練習はできていなかったからだという。
「そんなに話ができていたわけでもなく、周りの選手も自分の特徴がわかっていなかったと思う。外から見ていてセンターバックがつり出されていて、3人目の動き出しはチャンスになると思った。その動きを個人的にはやろうと思っていて、あとはJ1レベルの選手がいるので、合わせてもらえるだろうなという感覚でランニングした感じです」
後半アディショナルタイム1分過ぎには中央から怒涛のドリブル突破を見せた。さらに4分過ぎには真価を発揮。久保が右サイドの深い位置でボールを持つと、いったんマイナス方向へ。ボールを収めたMF前田直輝からPA手前のMF稲垣祥にパスが出る隙に、久保は”3人目の動き”でPA右に走り出す。稲垣の鋭い縦パスをPA中央で受けると、すばやく右足を振り抜く。しかし「ニア上のところにふんわり蹴ったつもり」も、GK西川周作のスーパーセーブに阻まれた。
存在をアピールする攻撃の形だったが、デビュー戦初ゴールとはならず。「J1デビューで、浦和のホームということを含めると悪くはなかった。だけど最後のところは優勝争いをしているチームにとって大きな1点になったと思う。そこは本当に申し訳ない気持ち」と悔しさをにじませた。
久保は試合を振り返り、一定の手応えを語る。「ロッカールームに帰ってからも色んな選手と話しました。ああいうドリブル持ってるんだ、とかそういう反応があった。試合に出ないと自分のプレーはわかってもらえないと思うので、今日はドリブルとクロスと、ああやってゴール前に入っていくプレー、自分が持っているもの、藤枝で学んできたものはそれなりに出せた。15分のプレー時間でしたけど、自分の持っているものを選手に知ってもらうには十分なプレーだったと思います」。謙虚ながらも、たしかな自信をのぞかせた。
名古屋は敗れはしたものの、いまだに3位に位置しており、残り10試合で優勝争いは激しくなる。「毎週ああいうチャンスを作って決めれるようになる。そこはFWの心というような、自分的にはこれからも常にこだわり続けていきたい」。そこに新参の顔はなく、新戦力としての覚悟をにじませていた。
(取材・文 石川祐介)
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J1デビュー戦でたしかな爪痕を残した。藤枝MYFCから今夏に名古屋グランパスに加入したMF久保藤次郎は、今節の後半33分から途中出場。後半アディショナルタイムには絶好機を作ってみせた。デビュー戦には「もっと緊張するかなと思いましたけど、意外と冷静に入れた」と振り返った。
中京大に在学していた2021シーズンから藤枝の特別指定選手としてJ3リーグで2得点を記録していた。22シーズンから正式に加入すると、初年度でもJ3リーグで10ゴールをマーク。そしてJ2昇格を果たした今シーズンは5得点8アシストと得点に絡み、今夏名古屋の目に留まった。
主戦場はウイングバック。前線の動きに合わせる“3人目”としてサイドからゴールを演出する。しかし、デビュー戦で長谷川健太監督から伝えられた指示は「アグレッシブに点を取りに行けというところだけですね。細かい指示というよりやり切ってこいと」(久保)。その大きな理由は、加入から実戦形式での練習はできていなかったからだという。
「そんなに話ができていたわけでもなく、周りの選手も自分の特徴がわかっていなかったと思う。外から見ていてセンターバックがつり出されていて、3人目の動き出しはチャンスになると思った。その動きを個人的にはやろうと思っていて、あとはJ1レベルの選手がいるので、合わせてもらえるだろうなという感覚でランニングした感じです」
後半アディショナルタイム1分過ぎには中央から怒涛のドリブル突破を見せた。さらに4分過ぎには真価を発揮。久保が右サイドの深い位置でボールを持つと、いったんマイナス方向へ。ボールを収めたMF前田直輝からPA手前のMF稲垣祥にパスが出る隙に、久保は”3人目の動き”でPA右に走り出す。稲垣の鋭い縦パスをPA中央で受けると、すばやく右足を振り抜く。しかし「ニア上のところにふんわり蹴ったつもり」も、GK西川周作のスーパーセーブに阻まれた。
存在をアピールする攻撃の形だったが、デビュー戦初ゴールとはならず。「J1デビューで、浦和のホームということを含めると悪くはなかった。だけど最後のところは優勝争いをしているチームにとって大きな1点になったと思う。そこは本当に申し訳ない気持ち」と悔しさをにじませた。
久保は試合を振り返り、一定の手応えを語る。「ロッカールームに帰ってからも色んな選手と話しました。ああいうドリブル持ってるんだ、とかそういう反応があった。試合に出ないと自分のプレーはわかってもらえないと思うので、今日はドリブルとクロスと、ああやってゴール前に入っていくプレー、自分が持っているもの、藤枝で学んできたものはそれなりに出せた。15分のプレー時間でしたけど、自分の持っているものを選手に知ってもらうには十分なプレーだったと思います」。謙虚ながらも、たしかな自信をのぞかせた。
名古屋は敗れはしたものの、いまだに3位に位置しており、残り10試合で優勝争いは激しくなる。「毎週ああいうチャンスを作って決めれるようになる。そこはFWの心というような、自分的にはこれからも常にこだわり続けていきたい」。そこに新参の顔はなく、新戦力としての覚悟をにじませていた。
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— DAZN Japan (@DAZN_JPN) August 18, 2023
気持ちが分かる
長谷川監督の反応
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試合終了間際の大ピンチを凌いだレッズ✨
上位対決⚔を制す!
2023明治安田J1第24節
浦和×名古屋
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(取材・文 石川祐介)
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