[9.17 J1第27節 横浜FC 1-2 柏 ニッパツ]

　スコアは接戦となったが、試合内容では屈していた。横浜FCのFW伊藤翔は「向こうのアグレッシブさにちょっと面食らったみたいなところはあった。そこはもうメンタル面でもう情けない試合だった」と悔しさをにじませた。

　17位・横浜FCは16位・柏レイソルとの残留を懸けた直接対決に臨むも、前半2失点を喫して苦しい展開となる。前半はシュート0本で折り返したものの終盤に1点を返すが、痛恨の黒星。最下位・湘南ベルマーレとの勝ち点1差を広げることはできなかった。

　攻撃をけん引したMF山下諒也は肩を落とす。「自分の責任。ボールを受けて試合を落ち着かせたり、背後に抜けて試合の展開を一気に変えるとか、自分のプレーで雰囲気を変えられると」。持ち味のスピードを生かすことができず「不完全燃焼」と下を向いた。

　最前線の伊藤は「スイッチが入るのが遅かった。みんな気合は入っていたけど、うまくピッチで表現できなかったです」と本音を漏らす。前半は強風のピッチ環境も流れを悪くした。ロングボールを蹴っても風に押し戻されることが何度もあった。「攻めづらいということで受けに回った部分はある」。下がった守備ラインを突かれ、相手のシュートで敵陣PAでハンドをしてしまい、相手にPKを献上。「ラインが下がる、事故が起きる、失点する、相手が元気になる。その悪循環にどんどん入った。悪いところが全部出た前半」と振り返った。

　最下位・湘南との勝ち点差はたった「1」だ。シーズンも残り7試合で佳境となっている。伊藤は「次の試合に向けて修正していきたい」と顔を上げていた。

(取材・文　石川祐介)

---

★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集ページ