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大逆転残留なるか…J3降格危機の大宮、山口との“直接対決”制して3連勝!!

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FW室井彗佑が先制ゴール

[10.7 J2第38節 大宮 2-1 山口 NACK]

 J2リーグは7日、第38節を各地で行い、最下位の大宮アルディージャが20位のレノファ山口FCと対戦した。J2残留ラインを挟んだ直接対決は崖っぷちの大宮が2-1で勝利。残留圏との勝ち点差を『9』から『6』に縮め、残り4試合でのJ3降格圏脱出に向けてなんとか望みをつないだ。

 クラブ史上初のJ3降格危機に瀕する大宮は敵地で徳島、大分相手に連勝し、今季初の3連勝をかけて迎えるホームゲーム。前節の大分戦で劇的な決勝ゴールを挙げたDF浦上仁騎、高校3年生で18歳のDF市原吏音ら同じメンバーが先発した。一方の山口も群馬、金沢相手に連勝中。金沢との直接対決で2ゴールの大活躍を見せたFW梅木翼らが先発した。[スタメン&布陣]

 最初に決定機を迎えたのは山口。前半6分、右サイドのスローインからMF吉岡雅和がスルーパスを送ると、抜け出したFW五十嵐太陽が低いクロスを送り、ゴール正面に飛び込んだFW河野孝汰がボレーで狙った。だが、これは枠外。残留争いで優位に立つ山口は大きなチャンスを逃した。

 すると前半15分、大宮が試合を動かした。鋭い攻守の切り替えからMF小島幹敏がスルーパスを送り、右サイドをDF岡庭愁人が駆け上がると、タメを作ってクロスボールを供給。ファーサイドで反応したFW室井彗佑がヘディングシュートで突き刺した。東洋大から今季加入の室井は4ゴール目。直近5試合で3点目となった。

 しばらく劣勢が続いた山口は後半開始時、MF佐藤謙介とMF田中稔也に代わってMF矢島慎也とMF野寄和哉を投入。停滞した攻撃のテコ入れを図る。それでも守勢は変わらず、同7分にはセットプレーから立て続けに決定的なシュートを放たれ、なんとかGK関憲太郎の連続スーパーセーブで難局をしのいだ。

 そして後半11分、大宮はMF石川俊輝のパスを室井が引き出すと、バックパスを受けたFWアンジェロッティがドリブルで前進。相手DFに後ろ向きの対応を迫り、ペナルティエリア外から左足を振り抜くと、低い弾道のシュートをゴール右隅に突き刺した。アンジェロッティも今季5点目。7月5日の第24節千葉戦以来、14試合ぶりの得点となった。

 その後は大宮がDFカイケを最終ラインに入れ、逃げ切り態勢に舵を切ると、山口がボールを握る時間帯が増加。すると後半44分、山口はロングボール攻勢からMF成岡輝瑠がペナルティエリア内にフィードを通し、途中出場MF矢島慎也が古巣相手にヘディングシュートを決めて1点を返した。

 しかし、最後は大宮が徹底的なコーナーキープで時間を使い続け、そのままタイムアップ。大宮は8日に今節を控える金沢を抜いて暫定的に最下位脱出し、残留圏の20位・山口との勝ち点差を6に縮めた。

(取材・文 竹内達也)
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※大会の公式記録と異なる場合があります
竹内達也
Text by 竹内達也

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