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東京Vが16年ぶりJ1まであと一勝! 中原&森田の2発を守り切り、千葉との“オリ10”対決を制す…PO決勝で清水と決戦

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東京VがJ1昇格に王手

[11.26 J1昇格PO準決勝 東京V 2-1 千葉 味スタ]

 J1昇格プレーオフは26日に準決勝を行った。年間順位3位の東京ヴェルディと6位のジェフユナイテッド千葉の対戦は、東京Vが2-1で勝利。前半34分にMF中原輝、同44分にMF森田晃樹がゴールを決める。後半33分にFW小森飛絢に1点を返されるが、点差を守り切った。12月2日の決勝で清水エスパルスと対戦する。

 “オリジナル10”同士がJ1への道のりで激突。東京Vは16年ぶり、千葉は15年ぶりの昇格を狙う。レギュレーションは年間順位3位の東京V優位。開催地は味の素スタジアムで、引き分けた場合は上位クラブの東京Vが12月2日の決勝に進む。一方、千葉が狙うものはシンプル。相手よりゴールを奪い、勝利を手にするのみとなる。

 東京Vは最終節から先発を2人変更。FW山田剛綺と出場停止明けのDF深澤大輝がスタメンに入った。4-4-2の布陣を敷き、GKはマテウスで、4バックは左から深澤、DF谷口栄斗、DF林尚輝、DF宮原和也。ボランチ2人はMF稲見哲行と森田。左サイドにMF齋藤功佑、右サイドに中原。2トップに山田とFW染野唯月が並ぶ。ベンチには特別指定選手の東洋大3年MF新井悠太が入るなど、総力戦で大一番に臨む。

 千葉は最終節からスタメン1人を変更。FW風間宏矢が起用された。4-4-2の布陣でGKは鈴木椋大、4バックは左からDF日高大、DF佐々木翔悟、DF鈴木大輔、DF高橋壱晟。ボランチ2人はMF見木友哉とMF田口泰士。左サイドはMFドゥドゥ、右サイドはMF田中和樹で、前線は風間がトップ下気味に入り、その前にFW呉屋大翔が配置された。最終節にベンチ外だったリーグ戦33試合13得点の大卒ルーキー小森がベンチ入りした。[両スタメン&布陣]

 勝利がほしい千葉は序盤からハイプレスを仕掛ける。前半2分、田口のFKはそのままゴール右隅に吸い込まれたが、ゴール前に走り込んだ味方がオフサイドの判定で得点は認められない。同18分には右サイドの田中がクロスを上げ、ゴール前で呉屋が左足ダイレクト。しかし、GKマテウスの好セーブに阻まれた。

 東京Vはなかなかシュートが打てない中、前半27分に山田がチームのファーストシュート。徐々に攻勢を強めると、同34分に均衡を破る。中原が右サイドからボールを運んで左サイドへ。齋藤からパスを受けた森田がPA手前にパスを出し、染野とのワンツーで敵陣に近づく。混戦になりながらPA左に入り込むと、森田のヒールキックに反応した中原が左足を振り抜く。ゴール右隅に突き刺し、価値ある先制ゴールを挙げた。

 さらに、東京Vは前半終了間際に追加点を挙げる。前半44分、齋藤が左サイドで溜めを作り、右足のインスイングで大きく蹴り上げる。PA内のファーサイドに走り込んだ森田がヘディングシュート。ゴールに流し込み、2-0と点差を広げた。

 前半はそのまま終了し、千葉は今季J2リーグで最少失点の東京Vから3点以上を奪わないといけない展開となる。ハーフタイムに呉屋を下げ、小森を投入した。後半6分には得意のカウンターでドゥドゥが左サイドを駆ける。パスを受けた小森がPA左からシュートを放ち、さっそく決定機を作った。

 後半が進み、両チーム交代カードを切る。後半17分に風間とドゥドゥを下げ、FW福満隆貴とMF米倉恒貴が入る。田中が左サイドに移動し、米倉が右サイドに配置された。東京Vも同19分に2枚替え。山田と齋藤に代えてMF綱島悠斗とDF加藤蓮が出場した。

 打開策が見出せない千葉は後半30分に最後の交代カード2枚を切る。田中と日高を下げ、MF椿直起とDFメンデスを投入した。直後には待望のゴールが生まれる。鈴木大の縦パスを福満が逸らし、最前線の小森が収める。カットインから左足シュートを放つと、GKマテウスに触れながらもそのままゴールに入った。

 点差を縮められた東京Vだが、冷静に試合を締め切る。そのまま逃げ切って2-1で試合終了。2008年以来となるJ1リーグの舞台まで残り一勝に迫った。

(取材・文 石川祐介)
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石川祐介
Text by 石川祐介

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