beacon

大迫ロング弾のオフサイド疑惑にJFA審判委「映像に捉えているものがなかったのが事実」

このエントリーをはてなブックマークに追加

FW大迫勇也の決勝ゴール

 日本サッカー協会(JFA)審判委員会は8日、都内のJFAハウスでレフェリーブリーフィングを行い、優勝を争う大一番となったJ1第32節の浦和レッズヴィッセル神戸で起きた疑惑のゴール判定について説明した。後半終了間際に決まったFW大迫勇也のゴールにはオフサイドではないかという疑惑が出ていたが、VAR側に届く映像には「その場面を捉えているものがなかった」という。

 物議を醸したのは1-1で迎えた後半アディショナルタイム6分のプレー。浦和が敵陣右サイドでFKを獲得すると、GK西川周作をゴール前に上げるパワープレーを敢行したが、MF中島翔哉のFKは神戸GK前川黛也にキャッチされた。そこから神戸がカウンターを開始。前川がパントキックを左サイドに大きく蹴り出すと、攻め残っていた大迫が収め、西川不在のゴールにロングシュートを蹴り込んだ。

 試合はそのままタイムアップを迎え、大迫の得点が勝敗を分ける決勝ゴールとなった。ところが試合後、スタジアム上層席からサポーターが撮影した動画がSNS上で公開されると、大迫のポジションはオフサイドだったではないかという議論を呼んでいた。

 このケースでは浦和GK西川がゴール前に上がっており、DF大畑歩夢のみ自陣に残っていたため、競技規則上オフサイドラインがハーフウェーラインとなる。前川がパントキックを行った時点では、すでに大迫は浦和陣内に進入しており、オフサイドポジションにいるように思われた。

 だが、このシーンは副審はオフサイドフラッグを上げておらず、VARの介入も行われなかった。JFA審判マネジャーJリーグ担当統括の東城穣氏はVARが介入しなかったことについて「VARが取り込んでいる映像、(VARに使える)12カメラの映像にそこを捉えているものがなかったのが事実。そこでVARとしてはコンファームした」と説明。前川が蹴った瞬間の大迫の位置を捉えている映像がなかったことを明かした。

 その一方で誤審だったかどうかについては「非常に難しい事象だった」と述べ、明言しなかった。

(取材・文 竹内達也)
★日程や順位表、得点ランキングをチェック!!
●2023シーズンJリーグ特集
竹内達也
Text by 竹内達也

TOP