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JFA反町技術委員長がJシーズン移行に賛同…かつて“降雪地”新潟、松本を指揮「工夫も必要」

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反町康治技術委員長

 日本サッカー協会(JFA)の反町康治技術委員長が20日、技術委員会後に報道陣の取材に応じ、前日19日に正式決定したJリーグのシーズン移行に言及した。「われわれはサッカーの側面しか言えないが、サッカーの発展を考えると間違いなくそのほうが良い」と賛同した。

 Jリーグは19日の理事会で、26-27シーズンからのシーズン移行を満場一致で決議。AFCチャンピオンズリーグやクラブW杯など国際大会スケジュールへの適応、夏場の試合期間の短縮、コンディションのピークをシーズン半ばの冬場にするなどのメリットが挙がっていた。

 この決定について反町技術委員長は「大賛成」と歓迎。シーズン半ばに降雪期を迎える寒冷地のクラブからは反対意見も出ていた中、かつてアルビレックス新潟、松本山雅FCで監督を務めた立場からは「雪が全くなかったりとか、蓋を開けてみると大雪のところが出てきたりもする。いつどうなるかわからない。それを想定しながらやらないといけない」と現実を受け止めた。

 その一方で「今までは12月終わりで、もし雪に降られたら最終節は絶対に(日程を)合わせないといけないから延期ができない。これは大きな問題だった。でもウインターブレイクがあってその後も試合があると考えると、もしサスペンデッドした場合も後ろにすることが不可能ではないという考え方もある」と述べ、シーズン移行後は降雪中止のリスクが軽減されることも指摘。「トレーニングができないというかもしれないが、もし大雪が予測されるのであれば、松本山雅はお金もなかったけど、雪予報だったら1週間時之栖でやっていた。そういう工夫も必要」と対策を求めた。

 加えて「俺も松本の時は必ず朝5時くらいに起きて、まず見るのは雪が降っているかどうか。雪だと思ったら長靴を履いて、スタッフと雪かき。みんな職員も出てきて。これは結構大変だよ。でも一体感は生まれる」と思い出話を口にした。

 JFAとしては今後、育成年代やアマチュアカテゴリの試合スケジュールの調整も迫られる。学校年度とのズレについて反町委員長は「選手のパスウェイがしっかり整えられる形でやらないといけない」と強調。また夏場の試合回避については「JFAの考えとしてはなるべくそこに公式戦を置かないという視点で、Jリーグと合わせてやっていく」と前向きな見通しを示した。

(取材・文 竹内達也)
竹内達也
Text by 竹内達也

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