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「狙い通り」浦和FW前田直輝が移籍後初ゴール! 真価発揮の1G1Aで勝ち点1奪取に貢献

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FW前田直輝

[3.17 J1第4節 湘南 4-4 浦和 レモンS]

 4-4という滅多に見ない乱打戦で存在感を示した。今季、名古屋グランパスから浦和レッズに移籍加入したFW前田直輝が2得点に絡む活躍で勝ち点1奪取に貢献した。

 前節の北海道コンサドーレ札幌戦に続く先発出場で、最初の見せ場は立ち上がりの11分だった。PA内の右サイドで、MFサミュエル・グスタフソンの浮き球のパスを足元に収め、ワンタッチで中央付近のスペースへ横パス。これをFW興梠慎三がダイレクトで決め、先制した。

「札幌戦では自分のところで抜け出すチャンスは多かったが、そこで強引に行っていた分、横の視野が少なかった。今週は中の選手や近くの(伊藤)敦樹選手を含めて話をして、最後に横パスを出せて良かった」

 2つ目の見せ場が訪れたのは後半19分だ。興梠の18年連続ゴールで先制した浦和だったが、20分過ぎから湘南の勢いに押されて細かいミスを多発。前半のうちに1-2とひっくり返され、後半立ち上がりにも守備陣のミスで1-3。前田がアタッカーとしての凄みを見せたのは、後半10分にFW松尾佑介のゴールで2-3と1点差に詰め寄った後の時間帯だった。グスタフソンのボール奪取からFW関根貴大を経由してMF岩尾憲が右サイドへスルーパス。これを受けた前田がドリブルで運びながら相手DFの間合いを外してニア上へ豪快な右足シュートを突き刺した。

「狙い通り。むしろ、あそこにしか蹴れないかもしれない」という、貴重な同点弾だった。

 開幕戦の広島戦で途中出場し、チャンスをつくれず停滞していた攻撃陣を活性化させた。第2節の東京V戦は発熱のために欠場を余儀なくされたが、前節の札幌戦で初先発し、第4節に加入後初ゴールと調子を上げてきた。攻撃陣を大幅に補強した今季の浦和の中で先陣を切ってゴールを決めた男は「次は前半で勝負を決定づけられるくらいの気持ちでやりたい」と力強く言った。

(取材・文 矢内由美子)

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Text by 矢内由美子

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