G大阪では3年半ぶり先発…21歳FW唐山翔自が“新境地”ウイングで奮闘「全然ありやなと」
[4.10 J1第3節延期分 横浜FM 2-0 G大阪 日産ス]
世代を代表するストライカーとして2019年のU-17W杯出場経験を持つ21歳が、ウインガーとして新境地を開拓しようとしている。「今年はウイングをやっていて結構好きなんで、全然ありやなと思っています」。ガンバ大阪では3年半ぶりの先発出場となった横浜FM戦後、FW唐山翔自は新たな役割を前向きに語った。
今季初黒星を喫した前節・札幌戦(●0-1)から中3日で迎えた横浜FM戦、唐山は4-2-3-1の右サイドハーフで先発出場した。21年夏から昨年夏にはJ2の愛媛と水戸で武者修行しており、G大阪での先発出場は20年11月のJ1初先発以来3年半ぶり。本職の1トップにFW宇佐美貴史が君臨する中、持ち場を変えての抜擢となった。
それでも気持ちは充実している。サイドで意識しているのは「シンプルに逆からのクロスに入って行くとか、FWが動いて空いたスペースに入って行く」という前線起用時と変わらぬ動き。また「縦にドリブルするのも好き」という個性も出すことを心がけ、「守備でも絶対に貢献したい」という思いでピッチに立っていた。
そんな狙いは確かに表現していた。横浜FMにボールを握られる時間は献身的なプレスバックで相手の攻撃を制限し、カウンターに出るタイミングでは積極的なフリーランを連発。相手の手前や背後でボールに関わっていた。また自陣からのロングフィードには自慢の空中戦で対応。さまざまな形で攻撃に絡んでいた。
マッチアップしたJリーグ屈指の左SB永戸勝也に対しても仕掛ける姿勢を忘れず、「初見やったら縦に絶対行けるなと思っている」と自負するドリブル突破を披露。また前半終了間際には宇佐美とのテンポの速い崩しで決定機も演出し、「攻撃になった時は全然やれるなと(感じた)」と手応えを口にした。
もっとも、この日のG大阪はゴールだけが足りなかった。唐山自身も後半の立ち上がりの波状攻撃で惜しいシュートも放ったが、枠を捉えられず、後半12分に途中交代。チームとしてもシュート22対12とチャンスの数で上回りながらも0-2で敗れた。唐山は確かな爪痕を残した一戦にも「こういう時に何かしないとガッと(上に)行けないんで、そこができなかったことが自分の力不足」と悔しさを見せた。
J1リーグ戦では最長となった約60分間のプレータイムでは、横浜FMの強さも感じていたという。
「正直、マリノスのプレースピードが自分の感じたことないくらいに速いなと思って、前半からめっちゃしんどかった。後半は自分のところで守備が緩くなったなと思う。少ない本数でも前に来るし、一人一人のレベルも高いから、シンプルに前に行くし、展開もめっちゃ速くてすごいなと思った」
高校2年時の2019年にG大阪U-23でJリーグデビューを果たし、翌20年にルヴァン杯でトップチームデビューした俊英だが、J1リーグ戦での先発はこれが2度目。Jリーグトップレベルの基準には学びを深めている最中だ。
それでもこの舞台で輝けるという自信は持っている。「練習とか練習試合では結構(点を)取れているし、むしろFWよりフリーで入っていけるので、タイミングさえ間違えなかったら行けるなと思う」。ウイング起用でもゴールを狙う姿勢は変わらない。「自分は点を取れると思っているし、一つ取れれば来ると思っている。それだけ」。まずはJ1初ゴールのために全ての力を注ぐつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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●2024シーズンJリーグ特集
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今季初黒星を喫した前節・札幌戦(●0-1)から中3日で迎えた横浜FM戦、唐山は4-2-3-1の右サイドハーフで先発出場した。21年夏から昨年夏にはJ2の愛媛と水戸で武者修行しており、G大阪での先発出場は20年11月のJ1初先発以来3年半ぶり。本職の1トップにFW宇佐美貴史が君臨する中、持ち場を変えての抜擢となった。
それでも気持ちは充実している。サイドで意識しているのは「シンプルに逆からのクロスに入って行くとか、FWが動いて空いたスペースに入って行く」という前線起用時と変わらぬ動き。また「縦にドリブルするのも好き」という個性も出すことを心がけ、「守備でも絶対に貢献したい」という思いでピッチに立っていた。
そんな狙いは確かに表現していた。横浜FMにボールを握られる時間は献身的なプレスバックで相手の攻撃を制限し、カウンターに出るタイミングでは積極的なフリーランを連発。相手の手前や背後でボールに関わっていた。また自陣からのロングフィードには自慢の空中戦で対応。さまざまな形で攻撃に絡んでいた。
マッチアップしたJリーグ屈指の左SB永戸勝也に対しても仕掛ける姿勢を忘れず、「初見やったら縦に絶対行けるなと思っている」と自負するドリブル突破を披露。また前半終了間際には宇佐美とのテンポの速い崩しで決定機も演出し、「攻撃になった時は全然やれるなと(感じた)」と手応えを口にした。
もっとも、この日のG大阪はゴールだけが足りなかった。唐山自身も後半の立ち上がりの波状攻撃で惜しいシュートも放ったが、枠を捉えられず、後半12分に途中交代。チームとしてもシュート22対12とチャンスの数で上回りながらも0-2で敗れた。唐山は確かな爪痕を残した一戦にも「こういう時に何かしないとガッと(上に)行けないんで、そこができなかったことが自分の力不足」と悔しさを見せた。
J1リーグ戦では最長となった約60分間のプレータイムでは、横浜FMの強さも感じていたという。
「正直、マリノスのプレースピードが自分の感じたことないくらいに速いなと思って、前半からめっちゃしんどかった。後半は自分のところで守備が緩くなったなと思う。少ない本数でも前に来るし、一人一人のレベルも高いから、シンプルに前に行くし、展開もめっちゃ速くてすごいなと思った」
高校2年時の2019年にG大阪U-23でJリーグデビューを果たし、翌20年にルヴァン杯でトップチームデビューした俊英だが、J1リーグ戦での先発はこれが2度目。Jリーグトップレベルの基準には学びを深めている最中だ。
それでもこの舞台で輝けるという自信は持っている。「練習とか練習試合では結構(点を)取れているし、むしろFWよりフリーで入っていけるので、タイミングさえ間違えなかったら行けるなと思う」。ウイング起用でもゴールを狙う姿勢は変わらない。「自分は点を取れると思っているし、一つ取れれば来ると思っている。それだけ」。まずはJ1初ゴールのために全ての力を注ぐつもりだ。
(取材・文 竹内達也)
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