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[PSM]チョ・ヨンチョル2発にカルリーニョス好パス連発、大宮の新戦力が実力発揮

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[2.25 プレシーズンマッチ 大宮2-1杭州緑城 NACK]

 大宮アルディージャの新戦力が、ホームのサポーターたちの前でその実力を発揮した。逆転勝ちの立て役者をなったのは、U-23韓国代表から合流したばかりのMFチョ・ヨンチョルだ。新潟から今季加入したMFは、オマーンとのロンドン五輪アジア最終予選第5戦から戻ってきたばかりで動きの重かった前半はシュートゼロ。だが「前半はシュートが打てなかったので後半はシュートを打ちたいと思っていた」と臨んだ後半の21分、左サイドから中央へ切れ込むと、DF間を抜けて「イメージどおり」の強烈な右足シュートをゴール右隅へ突き刺す。さらに24分にも右CKからニアサイドのCB深谷友基が頭でつないだボールを左足でゴールへと押し込み、2得点。「勝ってうれしかった」と喜んだ。

 ヒーローはチョ・ヨンチョルだったが、試合を通してサポーターを沸かせていたのはブラジルの名門・サンパウロから加入したMFカルリーニョス(写真)だ。各方面から高評価を得ている注目のブラジル人レフティーは、中盤の底の位置から再三ピンポイントのミドルパス。間を与えると手のつけられない存在だった背番号5はスペース、受け手の正面へと好パスを繰り返し通していた。

 鈴木淳監督は「来日の時期が遅れて練習できていない中でもあれだけやってくれた。期待できる。上手く組み合わせればアタッカーのゴールチャンスは増えると思う」と評価する。守備面では相手との距離を詰めながら奪いきれない場面もあったが、それでも高精度パスとドリブルで局面を破ってからシュートも放ったMFは再三歓声を浴びるなど、完全にサポーター達の心を掴んでいた。カルリーニョスは「サポーターの熱い気持ちが伝わってきた。サポーターの力が勝利につながった」。この日はCB菊地光将と左SB下平匠、FW長谷川悠と新加入の日本人3選手も先発出場し、局面でそれぞれ力を発揮。前半はチーム全体が攻守両面で不安定さを見せるなどまだまだ修正点は多いが、五輪代表組や新戦力も揃ったこれから、大宮は一気に完成度を高めていく。

(取材・文 吉田太郎)
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