[4.8 J2第7節 甲府1-0大分 中銀スタ]

　4位ヴァンフォーレ甲府がFWダヴィの今季7点目で3位大分トリニータに1-0で競り勝ち、2試合ぶりの勝ち点3を手にした。前節・北九州戦はホームで1-2の敗戦。「目標を達成するには絶対に連敗できない。絶対に勝ちたかった」(城福浩監督)という上位対決を制し、大分の連勝を3で止めるとともに順位も3位に上げた。

　1点を争う息詰まる攻防が繰り広げられた。大分は前半12分、相手陣内でパスミスをカットし、最後はFW土岐田洸平が左足でシュート。これはポストをかすめ、わずかに枠を外れた。甲府は同26分、MF井澤惇の左クロスをダヴィが頭で落とし、今季初先発のMF永里源気が詰めたが、シュートはゴール上に浮いた。徐々に大分を押し込んでいく甲府だが、なかなかゴールを割れない。前半40分、MF柏好文の右クロスにFW高崎寛之が飛び込むもシュートは枠外。後半4分にはPA内から柏が放ったシュートがポストを直撃した。

　甲府は後半19分、高崎に代えてFW青木孝太を投入。すると、この交代策がずばり的中する。直後の21分、右サイドのスローインからこぼれ球を拾った青木がドリブルでPA内に仕掛け、左足でシュート性のクロスを送ると、ダヴィが右足のスライディングシュートで流し込んだ。今季、千葉から期限付き移籍で加入した青木は前節まで2試合に途中出場しただけで、出場時間はわずか4分。今季3度目の途中出場で決勝点をアシストし、存在をアピールした。

　試合は大分の反撃をしのいだ甲府が1-0の逃げ切り勝利。2試合ぶり今季7点目を決めたダヴィは「ホームでどうしても勝ちたかった。難しい試合をものにできたことはチームにとっても大きい」と胸を張る。これでダヴィが得点した試合は5戦5勝。エースの“全勝神話”が甲府を1年でのJ1復帰へ導くか。