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鳥栖と仙台の激しい肉弾戦は、互いに譲らず1-1のドロー

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[5.3 J1第9節 鳥栖1-1仙台 ベアスタ]

 J1は3日に第9節を行い、直近の3試合無敗(2勝1敗)のサガン鳥栖は、ホームに今季無敗(7勝1分)で首位を走るベガルタ仙台をホームに迎えた。前半19分に先制した仙台だが、鳥栖も後半12分にエースFW豊田陽平が今季3点目を挙げて、同点に追いつく。その後も互いに譲らず。激しい肉弾戦となった試合は、決勝点が生まれることなく、1-1で試合終了を迎え、勝ち点1を分け合った。

 最初のチャンスをつかんだのは仙台だった。前半7分、MF関口訓充が左サイドを深くまで突破し、ボールを落とすとDF朴柱成がクロスを上げる。PA内の右寄りでフリーになったMF松下年宏がこのボールに右足のボレーで合わせたが、シュートはワンバウンドしてクロスバーを叩き、決定機を逃した。

 対する鳥栖も、MF藤田直之のロングスローからゴール前にこぼれたボールをMF水沼宏太がミドルシュートで狙う。しかし、ボールは左に外れてしまった。同12分にも鳥栖は左サイドからFW野田竜之介が折り返したボールをゴール前でFWトジンが合わせたが、シュートはGK林卓人の正面を突いてしまい、先制点は挙げられない。

 両チーム、球際で厳しい守備を見せて、一進一退の攻防が続く中、先制点を挙げたのは首位の仙台だった。前半19分にはFKからDF{[上本大海]}が蹴ったロングボールを、鳥栖DFが弾き返す。それを拾ったMF富田晋伍が左足でボレーシュートを放つと、これがゴール右隅に決まり、仙台が先制点を挙げた。

 同33分にも仙台は、MF角田誠がボールを運び、左サイドの関口にパス。逆サイドから詰めていた松下が、折り返しに飛び込んで頭で合わせたが、ボールをミートできずにゴール右に外れて行った。互いに激しく当たり合う場面もあり、前半終了間際には両チームの選手が揉み合う場面もあったが、1-0のまま前半を終えた。

 後半開始と同時に仙台はFW柳沢敦を下げて、MF太田吉彰をピッチに送り出した。しかし、立ち上がりから攻勢に出たのは1点を追う鳥栖だった。豊田のフリックを受けたトジンが後ろを向いたまま、ゴール前にループパスを送る。これに水沼が反応し、PA内でボールを受けてシュートを打つ。しかし、ボールはGK林にキャッチされ、得点にはつながらなかった。鳥栖は、後半7分にも左サイドを野田がボールキープし、ゴール前にいるトジンにパス。トジンはPA内でボールを受けたが、シュートには持ち込めない。その直後に、アクシデントが起きる。トジンが負傷し、ピッチを離れた。後半10分にはMF清武功暉が出場した。

 後半12分には鳥栖に同点ゴールが入る。自陣から藤田が蹴ったロングボールを仙台CBの間を抜け出して受けた豊田が、豪快にゴールネットを揺らして、1-1に追いついた。その後も前線からのプレッシングでボールを奪い、ショートカウンターからチャンスをつくる鳥栖が、主導権を握る。

 押し込まれた仙台も同20分、右サイドからのクロスを鳥栖DFが跳ね返したボールに関口が反応。シュートを放ったが、ゴールマウスの右に逸れて行った。その直後に鳥栖も、藤田の長いFKをゴール前でDFキム・クナンが折り返したボールに、ゴール前に豊田が飛び込んだが、ファウルを取られてしまう。直後には仙台もFWウィルソンがPA内でドリブルからシュートコースをつくり、右足を振り抜いたが、ボールはGK赤星拓にキャッチされる。

 見応えのある攻防が続く中で、仙台ベンチが動く。後半25分、手倉森誠監督は松下に代えてMF梁勇基をピッチに送り出す。その2分後には梁勇基のCKからウィルソンがニアサイドで合わせる。シュートは上に逸れたが、出場直後の10番がいきなり見せ場をつくった。

 後半37分には左サイドから清武がDFをかわしてゴール前にクロスを送る。トヨタがクロスに合わせたが、ボールはゴールバーを越えて行った。その直後には仙台も梁のクロスをPA内に侵入したDF菅井直樹が折り返し、太田のシュートにつなげたが、鳥栖DFが体を張ってブロックした。同44分にも仙台はCKからのチャンスに、菅井がオーバーヘッドで合わせたが、ボールは上に外れて行った。

 後半のロスタイム5分間も両チームは球際で体を張り続け、決勝点を目指した。しかし、試合は1-1のままタイムアップ。試合終了のホイッスルが鳴った瞬間、両チームの選手たちの倒れ込んだ姿が、激戦を物語っていた。

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