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PK名手ショルツが2連続成功で浦和をルヴァン杯決勝に導く!「不安要素もあった」2本目で頭を巡った“3つの選択肢”

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2本連続でPKを決めたDFアレクサンダー・ショルツ

[10.15 ルヴァン杯準決勝第2戦 浦和 2-0 横浜FM 埼玉]

 本領発揮のPK2ゴールとなった。浦和レッズを7年ぶりのルヴァンカップ決勝に導いたのはDFアレクサンダー・ショルツ。1試合で2度のPKを決めたのは「いままでにない経験」と語りつつ、その瞬間を振り返った。

 第1戦を0-1で終えた浦和は、埼玉スタジアム2002で勝利を目指す。前半は拮抗した展開も、後半16分に相手のファウルでPKを獲得。キッカーは名手ショルツ。試合後「いつもどおり」と日本語で振り返ったように、ゴール右に冷静に沈めてみせた。

 2試合合計1-1となった浦和は、さらに攻勢を強める。そして後半43分に相手のハンドを誘発し、またしてもPKを獲得した。キッカーは再びショルツ。2度のPKという初体験に「不安要素もあった」と語る。そして、“3つのソリューション”が頭を巡ったことを明かした。

「ひとつは右は違うなと。(二つ目は)新潟戦は真ん中に蹴ってダメなショットだったので、真ん中もちょっと自信がなかった。(三つ目が)左サイドですね。マイサイドです。ただしリスクも高い。GKは僕がよく左に蹴っていることをわかっている。それが蹴る瞬間に浮かび上がった要素です」

 ショルツは左を選択した。しかし1本目もGK一森純に左に飛ばれていたため、完璧な精度が求められた。「最後は左と決定した。ただし入れるにはパーフェクトなPKを蹴らないといけないとわかっていた」。右足シュートはゴール左へ。しかしGK一森も左に反応。弾道はゴール左ポストに当たり、ゴールに吸い込まれた。「ポストに当たったのはリスクがあったと思う。ただしポストに当たらなければGKが触っていたかもしれない」とギリギリの駆け引きを振り返った。

 自身の2ゴールで2試合合計2-1と大逆転を果たした。決勝進出の立役者は「この試合が今一度思い出されるような試合になってほしい」と力を込める。「きょう初めてレッズ戦を観た方がいたら一生ファンになるでしょう」。そのためにも7年ぶりの決勝、一発勝負で勝たなければいけない。ACLも含む多くのタイトルレースを戦うショルツは「やっと1試合」と微笑みながら「本当に決勝で勝ちたい」と間近に迫った頂点を見据えていた。

(取材・文 石川祐介)
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Text by 石川祐介

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