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[全中]新時代の扉が開く…サッカー競技で合同チームが初の全国大会出場、監督「マイナス面は何もない」

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龍野西中・御津中・新宮中の3校が合同チームで出場

[8.20 全中1回戦 神村学園中9-0たつの市立龍野西・御津・新宮中 屋島レクザムフィールド]

 関西予選を3位で通過したたつの市立龍野西・御津・新宮中(兵庫)だが、初戦で優勝候補の神村学園中(鹿児島)に0-9で大敗。ただ佐見津剣吾監督は「抽選が終わってから子供たちもそうですし、スタッフも楽しみだと言っていた。だけどすべてが想像以上でした」と完敗を素直に認めていた。

 少子化、多様化によるスポーツ人口の減少が叫ばれる昨今。「合同チーム」が今後、トレンドになっていく可能性がある。そして今回、少なくともサッカー競技では初めて、龍野西・御津・新宮中が合同チームとして全国大会に出場した。

 中体連は合同チーム参加について、「あくまでも少人数の運動部による単独チーム編成が出来ないことの救済措置であり、勝利至上主義のためのチーム編成であってはならない」と明記。サッカーのほかにバスケットボール、バレーボール、ハンドボール、軟式野球、ソフトボール、アイスホッケーの合同チームの編成を許可している。

 たつの市立瀧野西中はもともと、過去に6大会の全国大会出場歴を持つ強豪で、現在も部員は20名超いるが、同市内で部員不足で公式戦の出場が困難だった御津中と新宮中を救済する形で合同チームが作られた。平日は別々で練習しているが、週末には集まって活動している。

 そして佐見津監督によると、「マイナス面は何もない」という。「スタッフの数も増えて、スカウティングに行けたりするので、マイナス面は何もないかなと思います。クラブチームでサッカーをすることももちろんできるけど、こいつらでもできることはあると思います」。龍野西中・御津中・新宮中の3校が、新たな時代の扉を開いた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第54回全国中学校サッカー大会特集ページ
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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