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[国体少年男子]長崎県復活!来年の地元国体へ向けて弾みの8強入り!

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[9.30 国体少年男子2回戦 長崎県3-2山梨県 朝日サッカー場]

 30日、第68回国民体育大会「スポーツ祭東京2013」サッカー競技少年男子は2回戦が行われ、長崎県対山梨県戦は後半29分にMF井原楓人(長崎日大高)が決めた決勝ゴールによって長崎が3-2で勝利。10月1日の準々決勝で長崎は福島県と対戦する。

 長崎復活へ非常に大きな勝利だ。かつて3度の優勝を果たしている長崎だが、過去10年間の入賞は一度もない。ただ、来年に控えた長崎国体へ向けて弾みをつけたい今年、第一目標だった8強入りを果たした。植木聡司監督(国見中)は「来年は自分たちの本国体。各チームも凄く協力的ですし、みんなでやろうと言うのがある。今年ももちろん上を目指していますし、来年に繋げたいというのはある」と説明し、主将のDF中山銀次郎(長崎日大高)は「来年に繋げられたらいいと思っている。絶対に優勝して長崎へ帰りたい」と誓った。

 攻撃精神を貫いた。長崎は植木監督が「守っていれば、相手の攻撃の方が上。どっちが攻撃するか。どっちが主導権を握れるか(の勝負)」と話したように、真っ向からの攻め合いを挑む。今大会で一躍注目度を高めている強力アタッカー、FW平野皓巴(海星高)をはじめ、MF國場剣咲(長崎総合科学大附高)、MF栗原茂樹(長崎日大高)の前線に並ぶ3人はいずれもスピードがあり、巧みにポジションチェンジする中盤の3枚からのオープン攻撃でゴールを強襲していく。

 前半3分には栗原の右クロスが相手オウンゴールを誘い先制。ただ、初戦で熊本県から5ゴールを奪っている山梨はこちらもFW保坂泰輝(韮崎高)、MF前田大然(山梨学院高)を中心に攻撃陣は強力だ。12分にはMF深澤泰雅(甲府U-18)の左クロスを前田が豪快なヘディングシュートで叩き込んで同点に追いついた。

 長崎のスピードのある攻撃に対して山梨も攻め返してシュートまで持ち込んでいく。ただ常に先手を打っていたのは長崎。34分には左サイドから仕掛けた平野がPAでDFに倒されてPKを獲得し、これを自ら中央に蹴りこんだ。それでも後半、ボールを支配して攻める山梨は10分にスルーパスで抜け出した保坂がPKを獲得して自ら同点ゴールを流し込んだ。

 一気に相手を飲み込みたかった山梨だったが、運動量が落ち、最後のところで精度を欠くなど勝ち越し点を奪うことができない。一方、苦しい時間帯を耐えた長崎は29分、左サイドのスペースへボールを運ぶと、相手SBを引きつけた國場が絶妙なタイミングでスイッチ。ボールを受けた井原が「(ゴール前の平野からの指示で)GKが前に出ていることが分かった。キックには自信がある。決められてよかった」とGKの頭上を射抜く絶妙な右足ループシュートを決めると、青のユニフォームが喜びを大爆発させた。山梨は終盤、注目CB渡辺剛(山梨学院高)を前線へ上げてパワープレー。だが今度は長崎ゴールを破ることができなかった。

 98年の早生まれで来年の長崎国体への出場資格も持つ井原は「今年の長崎の(最初の)目標はベスト8。ベスト8に入った時点で優勝を目指していこうと。来年も優勝を目指している。自分の得意のプレーとしては相手の間で受けてシュートを狙っていくこと。シュートを狙って行きたいし、正確なラストパスで貢献したい」。長崎は週末には今年の国体へ向けた強化を行いながら、月一度は来年の国体への練習会も行ってきた。王者として地元大会に臨むことができるか。まずは攻撃的な戦いぶりと「集中力が高かった」(中山)という2回戦同様のプレーで4強への切符を掴む。

(取材・文 吉田太郎)
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