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[国体少年男子] 千葉県は“仕留め役”担ったFW戸田晶斗が劇的同点弾!自信持つPK戦制し、2回戦へ

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後半33分、千葉県はFW戸田晶斗(柏レイソルU-18、1年)が同点ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[10.2 国体少年男子1回戦 佐賀県 1-1(PK4-5)千葉県 真岡市総合運動公園運動広場(人工芝)]

 千葉県は田中章太郎監督(生浜高)から「オマエが勝負決めて来い!」と送り出されたストライカー、FW戸田晶斗(柏レイソルU-18、1年==VITTORIAS FC出身)が同点ゴールを叩き出した。

 戸田は0-0の後半7分から途中出場したが、チームは後半26分にセットプレーから失点。追い込まれてしまう。だが、「(逆に)やってやろう」とスイッチの入った背番号9が千葉を救った。

 35分ハーフの後半33分、千葉はMF原希優羽(ジェフユナイテッド千葉U-18、1年)の左CKのこぼれ球が戸田の足下にこぼれる。「迷わず、フカさないように。コースは狙わずに、思い切って狙いました」という戸田が右足を振り抜く。この一撃が混戦を抜けてゴールイン。残り2分での劇的な同点ゴールとなった。

「(監督の)田中さんから、数日前から自分は『後半出て、後半仕留めに行け』と言われていたので今日、同点弾決めて勝てたので良かったです」と戸田は笑顔。関東ブロック予選の代表決定戦で茨城県に勝つなど、千葉はPK戦に絶対の自信を持っていた。

 PK戦では守護神・GK沖田汰志(柏レイソルU-18、1年)が相手の1人目をいきなりストップ。すると、MF新保柊祐(流通経済大柏高、2年)から戸田、原、FW市村健(柏レイソルU-18、1年)、FW倉林佑成(ジェフユナイテッド千葉U-18、2年)と各キッカーが冷静かつ正確にシュートを沈め、強豪対決を制した。

 千葉は静岡県に次ぐ優勝8度を誇る強豪。今年のチームについて、戸田は「オンとオフの切替があって、みんな仲が良くて、声も出して盛り上げられる」と説明する。初戦はサガン鳥栖U-18のメンバー中心の佐賀県と注目対決となったが、「サガン鳥栖が強いんですけれども、それにビビらず、自分たちポテンシャルがあると思うので、自分たちの良いところを出して行こう」(戸田)と戦い、白星を掴み取った。

 戸田は今後の戦いへ向け、「自分がゴールを決めて、チームを勝たせて優勝できたらと思います」と宣言。「レイソルの藤田(優人コーチ)さんからは、『オマエは大久保嘉人さんのように』と。『前を向いてどんどん仕掛けてシュートを狙え』みたいに言われています。現時点ではまだまだ前向けないところがある。どんどん前を向いて自分のドリブルを活かして相手をかわしてゴールを決めたい」。元日本代表の名ストライカーのように、前を向いてどんどん仕掛け、ゴールを決めて千葉にまた白星をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)
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