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金銭的に厳しくても断食期間でも「それがアフリカ」日本撃破のU-23マリ指揮官「パリで再会できることを楽しみにしている」

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バダラ・アル・ディアロ監督

[3.22 国際親善試合 U-23日本 1-3 U-23マリ サンガS]

 すでにパリオリンピック出場を決めているU-23マリ代表は、本大会に備えた親善試合でU-23日本代表に逆転勝利。バダラ・アル・ディアロ監督は「新しい選手を試したなか、オリンピック前の最初の準備としては非常によかった」と手応えを語った。

 開始早々にU-23日本代表に先制を許した。だが、「アジアのチームはクオリティが高く、非常に精力的に動いて、スピードもあるチーム」と日本の認識を語ると「立ち上がりから開始15分くらいは日本が積極的にプレスをかけてくることは私個人として想定済みだった」とあわてず。選手たちには「いつも通りのプレーをすること」と伝え、前半に同点。後半2得点で逆転勝利を収めた。

 U-23マリ代表のほとんどが欧州でプレーする選手。10度を下回る気温にも「基本問題ない」と指揮官は強調。「正直、金銭的に恵まれているわけではなく、親善試合でいろんなものを準備することは難しい状況。だから、やれる環境やれるものでやる」。さらにラマダン期間のために断食をしている選手もおり、「昼間に食べれず、日が暮れて試合前にいろいろ食べている選手がいた。それがアフリカです」と逞しさに胸を張った。

 パリ五輪の目標はベスト8。「それ以上行けるならば上を目指したい」と自信ものぞかせた。対戦した日本には感謝を伝えていた。「日本がアジア予選を突破して、パリで再会できることを楽しみにしている。日本の健闘を祈る。日本は非常にいいチームだった」と五輪出場に向けてエールを送った。

(取材・文 石川祐介)
石川祐介
Text by 石川祐介

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