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順天堂大が4強進出、“1人対4人”DF三輪椋平が青森山田封じ「駆け引きのところで抑えられた」

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青森山田の先輩後輩マッチアップとなったDF三輪椋平とFW田中翔太

[9.6 総理大臣杯3回戦 順天堂大1-0新潟医療福祉大 いわぎんスタジアムB]

「トーナメントが組まれたときにうちが勝てば新潟とやれるなと思っていた。那須川が怪我で帯同していないのでこっちは自分ひとりでしたが、勝ててよかったですし、無失点で勝てたのでなおよかったです」。青森山田対決に“一人”で立ち向かったDF三輪椋平(2年=青森山田高)はそう言ってはにかんだ。

 初戦の2回戦の常葉大戦で9得点を決めた新潟医療福祉大の爆発的な攻撃力をどう封じるか。特に同試合で4得点していたエースストライカーのFW田中翔太(4年=青森山田高)を抑えることが、順天堂大(関東4)の勝利へのカギを握っていた。

 2学年違いの2人は、青森山田高時代の練習でマッチアップすることがあったという。「自分が高校1年生の時に翔太さんとマッチアップしていて、ヘディングの競り方や駆け引きのところは準備しないといけないなと思っていた。ピンチはあったけど、みんなで声出して守れたと思います」。

 身体の強さでは相変わらず勝てなかったと笑うが、「駆け引きのところでは抑えられたのかな」と自身の成長も実感する結果に、充実の表情を浮かべる。

 そして新潟医療福祉大は田中のほかにも、DF神田悠成(4年=青森山田高)、DF秋元琉星(3年=青森山田高)が先発出場。出場こそなかったが、ベンチには同学年のMF田澤夢積(2年=青森山田高)の姿もあった。「秋元さんと夢積とは楽しみだねと話したし、LINEもしていた。こっちに那須川がいればもっとよかったんですけど、勝ててよかったです」。

 総理大臣杯については過去最多タイの6度の優勝を飾っている順大だが、1996年を最後に日本一のタイトルから遠ざかっている。名門復活への足掛かりとしたいところだ。三輪も「ここまで来たら自信を持ってやるだけ」と気合を十分にする。準決勝では関西学院大との対戦となるが、もう一つの準決勝には、後輩FW小湊絆(1年=青森山田高)が大爆発している法政大が進出している。

 三輪もまずは関学大戦に意識を集中させるが、「絆がやばいですね。対戦できるように頑張りたいと思います」と、決勝での山田対決の実現に向け胸を躍らせていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●第47回総理大臣杯特集
児玉幸洋
Text by 児玉幸洋

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