ナイキジャパンは14日、大阪府堺市のJ=GREEN堺で、世界で戦える若きフットボールプレーヤーを探す世界規模のスカウトプロジェクト「THE CHANCE」のセミファイナル「関西ラウンド」を開催。サンフレッチェ広島のスカウトを務める足立修氏ら選考委員が見守る中、選手たちはセレクションを行い、GK亀岡秀平(桜宮高)、DF貫井優也(東大阪大柏原高)、MF和田夏紀(枚方FC)、FW山本知伯(県立西宮高)、FW早田晃盛(久御山高)、MF高畑智也(滝川二高)、FW木下稜介(滝川二高)の7名がジャパンファイナル(7月21日、22日)へ進出した。以下、セミファイナル「関西ラウンド」突破7選手のコメント

●MF高畑智也(滝川二高)
―まずきょうの自分のプレーを振り返ってください
「自分のプレーはボールを持っている時は全然、やれていた。パスとかチームでも出せていた方かなと思います。前線の2人が結構動き出しが分かりやすかったから、自分としては攻撃もやりやすかった。でも初めてやるひとばかりだったので、1本目のゲームとかちょっとボールをもらう場所とか困ったんですけど、2本目は工夫して低めの位置でもらって自分でリズムを作ってできました」

―手ごたえを持ってやっていたように見えたけれど
「あんま動けなかった。午前の5-5と午後の3-3が結構きつくて。キツかったです」

―実際に名前を呼ばれた時の感想は?
「来たな、という感じです。(名前を呼ばれたのが後の方だったが)74番やったし、もうちょっとかなと思っていました」

―今回「THE CHANCE」にはどのような意気込みで入ってきた?
「関西に呼ばれた時は『マジか』と思ったんですけど、行くからには海外行きたいし、ジャパンファイナルの3人には残りたいと思った。関西のセミファイナルはやる前から通過点やと思っていたし、最初からジャパンファイナルのことを考えとったから、通過できて良かったです」

―自分の武器とは
「左利きなんですけどキックの精度であり、視野、動き出すプレー。自分ひとりじゃあまり打開できないんですけど、周りの動きに助けてもらいながら、いいパスを出していけたらいい。ファーストタッチとか去年、滝二の先輩の人に教えてもらったりして、それがやっと最近できるようになってきた」

―ジャパンファイナルへ向けて
「行くからには3人に選ばれたいし、せっかくチャンスなので、周りのいいプレーとか自分のものにして、且つ自分のいいプレー出していく。周りのいいプレーを盗んでチームに持って帰ったら、チームの今後にもつながると思う」

―世界への思いは
「いけるものならいきたい。せっかくそういうチャンスなので、やるからには行きたいです」

―自信は?
「普段のプレーを出せばいけると思います」

●FW木下稜介(滝川二高)
―きょうの自分自身のプレーについて
「調子良かったし、自分の特長であるドリブルができて良かったと思います」

―やる前から自信はあった
「チンチンにいったろ、と思っていました。多分出来たと思います」

―「THE CHANCE」の存在を知った時はどのような気持ちだった?
「最初は受けても無駄やろな、と思っていたんですけど。監督から『受けるか』と言われて、挑戦してみようと思いました」

―周りのレベルはどう感じた?
「上手い人もいたんですけど、いつもやっているレベルとあまり変わらなかったと思います」

―では手ごたえもあった?
「まあちょっとはありました。(呼ばれたのが最後で)めっちゃビビリましたけれど」

―今自分のストロングポイントと感じている面は?
「ドリブルとシュート。一瞬のスピードはあると思うし、フィジカルでもほとんど負けないです。今、調子がいいです」

―ジャパンファイナルへの意気込みを
「世界へ行きたいです。自分は将来世界に行きたいし、いい機会だと思うのでしっかりやりたい」

―どういった部分で頑張れば世界に届くと思う
「自分を出さなかったら何もできない。ドリブルでしっかりと仕事をしたい。ゴールを決めたい」

―元々海外を意識していた?
「卒業したらアルゼンチンかどっか、行くつもりでした。普段からプレミアとかも見ている。ジャパンファイナルではしっかり相手を翻弄して遊ぶぐらいの気持ちでやりたいです」

●FW山本知伯(県立西宮高)
―まずは受かった今の気持ちを教えてください
「素直にうれしいです。まだ興奮しています」

―ゲームで結果を残した。やったな、という部分はあった?
「そんなん全然なかったです(苦笑)。驚きです」

―きょうはどのような点が良かった?
「点に絡んだ。あとは自分を出せたところが良かった」

―周りのレベルをどう感じた?
「みんな高かったから、正直ヤバイと思いました」

―自分の武器とは?
「スピードとフィジカル、縦への突破。ここでやってもそれは通用しました」

―先生からはどのようなアドバイスを?
「『オマエやったら、受かれる』と言われていました。(今は)やった、という感じです」

―ジャパンファイナルではどのようなプレーをすれば受かると思う?
「きょうみたいに自分を出せたら。世界へ行けるかどうか分からないですけど、とりあえず自分を出したいです。出すしかない。楽しみたいです」

―海外への憧れは?
「あります。好きな選手はクリスティアーノ・ロナウドです」

―では「THE CHANCE」を知った時に受けたいと
「受けたいと思いました」

―インターハイは
「自分も力出せなくて、すぐに負けました」

―では、ここでは個人の挑戦になるけれど
「頑張りたいです」

●DF貫井優也(東大阪大柏原高)
―合格して驚いた顔をしていたけれど
「自分が受かるとは思っていなかったです」

―どういうところが受かった要因だと思う?
「パスのところでミスが少なかった。ディフェンス面は流れてきてサイドで1対1というのは結構難しくて。浮き球とかロングボールのところは勝てたので良かったです」

―きょうはゲームテストで3バックだったけれど、それは慣れていた?
「普段は3バックやったことなくて。左サイドバックをやっています」

―やりづらさがあったと思うが、どのような点を意識していた?
「ボクが絞ったら左が空くので、そこでサイドハーフとの連係という面を意識していました」

―「THE CHANCE」へ挑戦するときの心境は?
「こうやって関西のいろいろなところから来る選手とできるという嬉しさがあったんですけど、不安もありました」

―チームの名前は全国的ではないかもしれない。その点も関係なく受かったのは実力だと思うが?
「嬉しいですね。あまり有名じゃないので、ここで一発出て全国に名を連ねたいという思いはありました」

―まず一歩前進した
「受かったことは自信になったんで、次につなげたいと思う」

―ジャパンファイナルで3人に入るためには
「攻撃参加が自分の中では武器だと思っている。そこで出せるようにすることと、あとは1対1の対人で絶対に負けないようにしたいです」

―海外への憧れは強かった?
「いえ、海外に対してはそこまで意識していなかったんですけど、国内でアピールしたかった」

―憧れの選手は?
「長友選手です。運動量というところ。まだまだボクは運動量がすくないですけど、長友選手に追いつけたらいい」

●FW早田晃盛(久御山高)
―受かった瞬間の心境は?
「嬉しかったです。素直に」

―手ごたえがあったのでは?
「自分のプレーはできたと思います」

―自分のプレーはどの点が良かった?
「スピードに乗ってのドリブル突破ができた。ドリブル突破が良かったと思います。自分はスピードでぶち抜くタイプだと思っています」

―久御山からは既にジャパンファイナルへ行くことが決まっている選手もいる。オレも、という気持ちだったのでは?
「そうです。2人いるので、その2人には負けたくなかったので絶対に行ったろ、と思っていました」

―「THE CHANCE」の存在を知った時の心境は?
「まずスカウトが林(祥太)を見に来て、次のプリンスリーグで良かったらジャパンファイナルへ行くチャンスがあると言われていたんですけど、全然良くなくて2点取った文也(田畑)が行くことになった。行けなかったので悔しかったというのもありました」

―ジャパンファイナルではチームメートにも勝たないといけない
「自分のスピードのあるドリブルがどこまで通用するのかとか、みんなセミファイナルよりもいい選手が集まってくると思うので楽しみです」

―海外では「THE CHANCE」の国内選考を通った時点でプロ契約に近づいた選手もいる
「気持ち入っています。将来はスペインのバルサでやりたいと思っています。久御山もバルサスタイルのサッカーをやっているので」

―最後にアピールを
「ジャパンファイナルでは自分の力を全部出せるように、頑張りたいと思っています」

●MF和田夏紀(枚方FC)
―合格した今の心境を
「本当に受かって感激です。本当にオレ受かると思っていなかったので」

―どの点が評価されたと思う?
「自分の持ち味というところはあまり出せなかったと思うんですけど、楽しもうと思って。必死にボールばっかりに行っていました」

―本来の武器とは?
「ボクはドリブルが好きなんで、ドリブルをしたかったんですけれど、みんな上手かった」

―ダイレクトや2タッチのパスが多かった印象だが?
「ドリブル、いつもやったらできるんですけど、チェックが速かったんで速くボールを離しておいた方がいいと思った」

―ここを通るのは難関だったと思うが?
「ボクよりもみんな全然レベルが高かったと思う。みんな上手くて楽しかった。(ボールが)つながるというところが楽しかったですね」

―学校のクラブでなく、枚方FCでプレーしている理由は
「学校のクラスが授業長いんですよ(特進クラスに在籍しているという理由)。(他の選手よりも練習時間が短くなるため)学校のクラブ行くよりはこっちへ行って時間通りにやった方がいいと思った」

―「THE CHANCE」という企画はどのような存在でしたか?
「そういう存在を知って、みんな上手い人らが来るので受けたいと思いましたし、楽しいやろうなと思っていた」

―世界へ行くよりもここを楽しもうと思った
「一個一個楽しいで行こうかな、と」

―次、ジャパンファイナルでもうひとつ楽しめることになったが
「がむしゃらにやるしかないと思うので、自分のプレーは出していきたいと思っているんですけど、出せなかったとしてもきょうやった1タッチやったり、2タッチやったりを、しっかりみんなとコミュニケーション取ってやっていきたい」

―海外の国によっては国内選考を抜けた時点で、国内のプロ契約に近づいた選手もいる。将来の目標は
「世界へ行くのはボクの夢で、今世界ってどういう状況なのかなと考えている。同世代がどんだけ、凄いのか。がたいとか全然違うと思うんですよ、日本と比べて。だから是非行きたいなと思っています」

●GK亀岡秀平(桜宮高)
―大阪府選抜の実績もあるし、自信を持ってきたのではないかと思うけれど
「久御山とかのGKも来ていて、結構上手かったんですけど自分も頑張りました」

―どういうところを評価されたと思う?
「試合では1対1とか止めることができたと思うので、そういうところが評価されたと思います」

―亀岡選手自身、国体の選考とか経験して来ていると思うが、実際緊張はしなかった?
「緊張はそんなにしなかったです。国体とか中学のときも地域のトレセンを受けてきたんでふつうでした」

―どういうところでアピールしようと?
「注目されるためには声が必要だと思うので、声とかでアピールしようと思いました」

―ではきょうは70、80点はつけられる?
「70点ですね。試合、練習もあったんですけど、ちょっとしたパスミスとかキックミスとかあったので、高得点はつけられないです」

―受かってジャパンファイナルに行くことになったが
「嬉しいですね。ここで最後発表される時はやっぱ緊張しました」

―ジャパンファイナルではどのようなプレーで差をつけたい?
「声も必要だと思うし、ここでミスしたことを次回はミスをなくして行って、できるだけ完成形にもっていけるようにしていきたいと思います」

―大阪を代表するGKだと思うが、自分では今、どのような目標を持っている?
「今としてはチームに貢献すること。勝てるために自分が何ができるかとかを考えている。先のことよりも今をしっかり考えてやっています」

―「THE CHANCE」を受ける前の心境は
「チャンスかなと。いろいろな上手い人がいる中で周りの空気とか味わうことも大切だと思うし、自分がどれだけできるか知りたかったので良かったと思います」

―世界への意気込みを
「誰にも負けないように、1番になってきたいと思います」

―世界では国内選考を突破した時点で国内クラブとのプロ契約に近づいた選手もいる。スカウトに見られる中でのプレーになる
「スカウトとか受けたことないので緊張しますけれど、世界にも引けを取らないように頑張ります」

(取材・文　吉田太郎)