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1Gのカズ、バッジョからのエールに「励みになるね」

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[6.9 サッカー日本・イタリアOB戦 JリーグOB選抜2-2イタリアOB選抜 国立]

 Jリーグ選抜が2点ビハインドで迎えた前半36分、左サイドからMF遠藤彰弘がクロスを上げると、唯一現役選手として参加したFW三浦知良がダイビングヘッドで飛び込む。ゴール後のお得意のパフォーマンスがなかったことについては、「すっかり忘れていた」と笑わせたカズだが、「素晴らしいメンバーと一緒にグラウンドに立てて楽しい時間だった」と感慨深げに試合を振り返った。

 前半カズはJリーグ選抜の11番を背負いプレーした。しかしハーフタイムを終えピッチに現れると、イタリアOB選抜でFWサルバトーレ・スキラッチが身に付けていた青いユニフォームの背番号11に袖を通し、ファンの前に登場した。「最初はいいのかなと思ったけど、喜んで迎えてくれた。こういうスペシャルなゲームもいい」。感想を問われたカズは白い歯をこぼした。

 同い年のイタリアのレジェンド、ロベルト・バッジョが来日したことでも注目を集めた今大会。残念ながら故障の影響で出場は叶わなかったが、カズは「いつ以来ですかね。10何年以上経っていると思います」という再会を喜んだ。しかしさすがのキングも「でも存在感は大事」とベンチいるだけで観衆を沸かせるスター性には脱帽した。

 1992年8月17日、国立競技場で行われた日本代表対ユベントス戦でカズとバッジョは対戦している。「日本もこれからという時期だったので印象に残っている。本当に早いねという話もした」と明かしたカズ。あの対戦から約20年。「(まだ現役を続けているなんて)信じられないね」というイタリアの至宝からのエールに対し、さすがのキングも「励みになるね」と少年のように目を輝かせていた。

※敬称略
(取材・文 児玉幸洋)

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