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[総体]女子準決勝、大商学園が修徳に競り勝ち夏王者へあと1勝!

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[8.8 全国高校総体女子準決勝 大商学園高 0-0(PK4-2)修徳高 ユニバー記念補助競技場]

 平成27年度全国高校総体「2015 君が創る 近畿総体」女子サッカー競技(兵庫)は8日午前、準決勝を行い、大商学園高(近畿1/大阪)がPK戦の末、修徳高(関東1/東京)を下し、9日の決勝へ進出した。決勝では4連覇を目指す王者、日ノ本学園高と対戦する。

 30秒にも1分にも感じられた。PK戦、後攻の修徳1人目のキッカー、FW大坪菜がなかなか蹴らない。ゆっくりと呼吸をしながらGKの様子を探る。ようやく助走を始め右足で蹴ったボールは、ゴールマウスの外へ外れた。

 修徳のキッカーはみな間を開けて蹴った。相手の集中力がふっと乱れた瞬間にキックを、と考えたのかもしれない。しかし、大商学園のGK西村清花は動じず、3人目のキックもストップして勝利をたぐり寄せた。

 試合自体は、ポゼッションを強める大商学園と、時折カウンターを見せる修徳という構図。両チームともに攻め込むケースはあるものの、互いのCBを中心に守備が踏ん張り決定機を与えない。後半に入り、圧力を強めたのは大商学園だった。修徳はクリアボールを拾われ押し込まれる時間帯が続く。しかし、次第に単純にクリアするのではなくセーフティにタッチへ逃げるようになり、試合は落ち着いた。

 じつはこの両チーム、3月末に練習試合を行っていたという。その際は点の取り合いになった。「連動を感じ、考える時間を与えてくれない。そしてブロックを作ってくる」と分析していたのは大商学園の岡久奨監督。そのスカウティングが奏功し抑えることができたのは収穫、しかし70分間に試合を決められなかったのが課題。「最後にもう少し遊び心があれば」と最後の一押しに期待する。

 決勝は絶対王者・日ノ本学園。近畿総体にふさわしい近畿決戦。前評判は圧倒的に日ノ本学園だが、ドラマチックな出来事が起こる舞台は整っている。

(取材・文/伊藤亮)
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