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図太さとスプリント力備えた2年生、西京MF前田が試合の流れ変えるPK奪取&ゴール

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前半17分、西京高は2年生MF前田唯翔が先制PKを決める

[7.28 総体3回戦 西京高 2-0 米子北高 吉の浦公園ごさまる陸上競技場]
 
 抜群のスピードと図太さを持つ2年生アタッカーが、試合の流れを傾けた。西京高は前半17分、左サイドでボールを受けたMF前田唯翔(2年)が「結構良い感じで前を向けて、自分の得意な位置でしたし、前にスペースが見えたので『これ、一回行ってみたいな』と」ドリブルで切れ込む。

 仕掛けに出た瞬間、本人には「行ける」という感覚もあったという。瞬間的な速さ、スプリント力の高さを武器とするMFは一気にスピードに乗ってスペースを抜けると、対応の遅れたDFからファウルを受ける形でPKを獲得。そして、「みんなが『行け』みたいな感じで言ってくれたので」自らPKスポットに立つと、「PKは弱気になったらいけない。強気に行けました」と右足シュートをゴールネットに突き刺した。

 堂々とPKを蹴り込んだ姿が印象的だったが、田邊宏司監督は「(良い意味で)彼は図太いんです」と微笑む。序盤の劣勢の中、強敵相手に物怖じせずに戦ったMFは、その後も相手にとって嫌な存在に。守備面でもハードワークを続けて勝利に貢献した。

 今大会はなかなか自分のスピードを活用することができていなかったという。だからこそ、「きょうはチャンスがあったら行ってやろうという気持ちでいました」。この日のプレーで自信をつけた俊足アタッカーはまだまだ全国舞台で大暴れするつもりでいる。

 憧れの存在は日本代表MF乾貴士だ。「乾選手も自分もちっちゃくてサッカーやる面で不利だと思う。でも、乾選手は小刻みなタッチとかスピードを使って相手を抜いている」と前田。常に自分の突破力を出せれば、注目される存在になりそう。そのために細かいタッチをレベルアップさせ、自分の力をより表現できるようになって憧れの存在に近づく。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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