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沖縄でインパクト残した桐光学園左WB佐々木ムライヨセフ、プロ入り、選手権日本一の目標実現へ

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インターハイで活躍した桐光学園高の左WB佐々木ムライヨセフはプロ入り、選手権優勝を目指す。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[8.1 総体決勝 富山一高 0-1 桐光学園高 金武町フットボールセンター]

 サッカー人生を大きく変えるような夏になった。桐光学園高の左WB佐々木ムライヨセフ(3年)は劇的な初優勝に「マジ、嬉しいです」と笑顔。夏の沖縄で強烈なインパクトを残した俊足DFは、自身に期待していたものに近い結果を残して日本一を勝ち取った。

 今大会は初戦で圧巻の60m独走ドリブル。準々決勝、準決勝はいずれも突破から貴重なゴールをアシストした。FW、SH時代に比べて広がった前方のスペースを有効活用する形で、その攻撃力と抜群のスピードを発揮。「(決勝戦を含めて)相手も分析してきていて、結構『縦切れ』とか声が聞こえていた。それでも戦術上、自分はどんどんいかないといけないし、その中で行けたというのは良かったですね」と胸を張った。

 今春からSB、WBに挑戦している佐々木は、守備面でも1対1の強さを十分に示した。一方で判断が遅れるシーンがまだあり、決勝は後半立ち上がりに警告を受けたことで、その後気持ちの部分で消極的に。「ネガティブになっていたら良いプレーもできないので、メンタル面でポジティブに捉えてやっていくこと。これまで以上にどんどん努力して強くなって今回はアシストしかできなかったので、ゴールにもっと貪欲にプレーしていかないといけない」と課題改善を誓っていた。

 抜群のスピード、左足キックはプロで勝負するための武器。インターハイでその特長を発揮した佐々木はプロ入り、選手権日本一を目指していく。今年は岐阜に練習参加。ドリブルなどの武器は通用したと感じている。

 この後、J2上位クラブへの練習参加も予定されている模様だ。これまで全国舞台での活躍がなかったが、このインターハイで優勝に大きく貢献し、優秀選手に選出されるなど評価を高めることに成功した。プロ志向の本人は「本当にどのポジションでも出してもらえるならば、やっていかないといけない」とチャンスを掴み取るつもりでいる。

 そして、自分の成長だけでなく、チームの成長を求めるDFは、「チームを完成させて、自分も個人成長して、自分が(C大阪内定のFW西川)潤よりもチームを引っ張っていきたいですね」。インターハイ優勝で満足せずに、本気で2つの目標を実現させる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2019

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