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[MOM3488]西武台FW市川遥人(3年)_ 決勝で2ゴール!予選7発で「10番」得たFWが関東で相応しい活躍

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後半29分、決勝点を決めた西武台高FW市川遥人が歓喜の咆哮

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.7 関東高校大会決勝 日体大柏高 1-2 西武台高]

 埼玉県予選の17番から10番へ“昇格”したストライカーが、決勝で期待に応える2発だ。西武台高は前半29分、左SB安木颯汰(3年)の左クロスをファーサイドのFW市川遥人(3年)がヘディングシュート。「あれはクロス練習で結構やっていて、そこで安木君からああいうボールが来ているのは分かっていたので、自分がしっかりとファーに逃げて安木君のボールを信じてヘディングで合わせました」という一撃で先制点を挙げた。

 チームは後半20分に追いつかれたものの、市川が決勝点を奪う。後半29分、再び安木のアーリークロスで抜け出した市川がGKとの1対1から右足シュートを決めた。「相手のラインが高くて、それは前半から分かっていたので、そこをしっかり突いてボールが来なくても相手のラインが引いて中盤のヤツがやりやすくなると思って抜け出したら、安木君から良いボールが来て、しっかりと1対1を決めることができました」。この一撃が関東大会の優勝ゴールとなった。

 埼玉県予選では代表決定戦となった準決勝の正智深谷高戦でハットトリックの大活躍。4試合で計7得点を決め、チームの埼玉制覇に大きく貢献した。守屋保監督はその市川を関東大会の10番に抜擢。「オマエが本当に10番なのか、関東で10番着させてやるということで。10番着させてみたら、10番の活躍をしていましたね」。今大会は山梨学院高(山梨1)との初戦で1ゴールを決め、決勝で2発。指揮官の期待に見事に応える活躍だった。

 市川は「予選では17番をつけさせてもらって、そこで自分がしっかりと結果を残すことができて、この本大会で10番をつけさせてもらうことができて、そこでより一層10番の重みと言うか、自分しっかりと活躍しなければいけないと思っていたので、しっかりと結果に出て良かったです」と頷く。

 関東大会予選で活躍したからこそ、今大会へ向けてより意識高くトレーニングしてきた。「もっと上のチームになると、1チャンス、2チャンスで決められるかがFWとしても大事なことだと思うので、シュートはコーチに言われているミートするというのはしっかりチームの中でも言い合って、それが出たと思います」と胸を張る。

 1年時に選手権予選メンバー入りするなど期待されてきたが、これまで結果を残すことができていなかった。それでも、「辛い思いをしてきた」というFWは最終学年になって力を発揮中。「自分の代になって、こういう風に結果が残せているのは、自分が成長できたと思えますし、もっと成長したいです」。今後、よりマークが厳しくなることは間違いない。だが、より動き出し速く、ボールタッチも上手くすることを目指すストライカーがゴールを連発し、また西武台を勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2021

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