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[MOM3559]星稜FW山下陸(2年)_“出れば点を取る”ストライカー、先発抜擢に応える先制弾!

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前半33分、星稜高は2年生FW山下陸(13番)が先制ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[8.18 インターハイ3回戦 星稜高 3-0 徳島市立高 三国運動公園陸上競技場]

 1、2回戦は突破したものの、「自分たちの戦い方を出せない試合が続いた」と感じていた星稜高(石川)・河合伸幸監督は、この3回戦で期待の2年生FW山下陸(星稜ジュニアユースFC出身)を初めて先発のピッチに送り込んだ。

 元より河合監督にとって山下は「出れば点を取ってくれる子」という得点力への信頼がある選手であり、悩みのポイントは「どのタイミングで使おうか」という点だった。連戦の中でのコンディション面も考え、ここで先発させる形となったが、その期待に応える一発を見せることとなった。

 押し込む時間が多いなかでも、なかなか決定機らしい決定機は生まれてこない流れとなっていた前半の星稜に最大のチャンスが訪れたのは前半33分のことだった。相手のミスから得た好機で、MF岡田伯斗(3年)のラストパスを受け取った山下が考えていたのは、もちろんゴールである。

「初めての全国で、みんなからも『絶対に点を取れ』と言われていたので、シュートを意識して臨んでいました。(得点場面は)結構ディフェンスも強くきていたので、スルーして強く蹴ろうと思った。あそこからのシュートは自信があったので、振り切ることができた」(山下)

 決して簡単な場面ではなかったが、U-16日本代表候補の経験も持つ大型GK藤澤芭琉(2年)の脇の下を抜くシュートを突き刺し、チームに待望の先制点をもたらした。そしてこの一発が、結局、決勝点にもなることに。見事、先発抜擢に応えるゴールだった。

「もう『やってやった!』という気持ちだったし、FWの仕事は点を取ることなので、全国で結果を出せてよかった」(山下)

 そしてもちろん、この一発だけで大会を終える気はない。

「キープとかはチームでも自信あるほうで、ゴール前の決定率、シュートには自信あります」と語るストライカーが憧れるのは、世界最強FWの一人であるポーランド代表のレバンドフスキ。「動き出しとか、『ザ・フォワード』という感じで、『ああなりたい』と思って観ている」というスター選手の一歩でも近づいていくために、さらなるゴール量産を狙っていく。

(取材・文 川端暁彦)
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