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[MOM3901]履正社DF平井佑亮(3年)_腐らずに努力重ねてきた192cmの大器、大一番で空中戦制圧

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履正社高の192cmCB平井佑亮が近大附高の前に立ちはだかった

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[6.11 インターハイ大阪府予選準決勝 近大附高 0-0(PK3-5)履正社高]

 履正社高はプレミアリーグでの出場機会が少なかった選手たちが、インターハイ出場に大きく貢献した。この日は、怪我もあってプレミアリーグ未出場のGKジョンカミィ信バー(3年)が身体能力の高さを活かして無失点。また、プレミアリーグでは開幕戦の前半のみの出場だった超大型CB平井佑亮(3年=城南FC出身)が高さを存分に発揮した。

 平井はインターハイ予選開幕後、最終ラインが高さで苦戦していたことからチャンスを獲得。「出れなくても腐らずに」練習での雰囲気作りと、平野直樹監督から受けていた「ヘディングを生命線としてやって行け」というアドバイスに応えることに取り組んできた。

 特に日頃の練習、自主練習でも続けてきたというヘディングは高さと強さを兼備する。この日は192cm、93kgの恵まれた肉体から豪快なヘッドを連発。デュエル勝負で相手を上回り続けた。

「相手の18番(太田悠太)と9番(椿原詩温)の選手はパワーがあって、スピードもあるのも分かっていたので、そこを僕がどう抑えて相方の加藤(日向)がどうカバーできるかと(監督の)平野(直樹)先生にも言われていて、ヘディングとかでは負けなかったので、最低限自分のタスクはできたかなと思います」と胸を張る。

 スピード勝負でやや苦戦したこともあり、本人は「下のところも100パーセントシャットアウトできる選手になりたいです」と引き締める。また、跳躍を続けたことで延長戦後半に足を攣らせて交代。それでも、平野監督は「高さの面では彼がいるから相手は嫌がっていたし、攻撃のセットプレーの時にはまだ軸になっていないけれども守備の単純な長いボールに対しては彼がしっかり対応できていた」と賞賛し、GKジョンとともに高く評価していた。

 平井は「使ってくれた監督にも感謝したいですけれども、しっかりいつ出ても良いように準備していたので日頃の取り組みもあった中でのこの結果だと思います」と頷く。中学入学時にはすでに180cmあったという大器。大きなポテンシャルを期待されてきた大型CBが日常の取り組みの成果を発揮する形で活躍し始めている。

 インターハイでも活躍して自分の将来を変えられるか。「まずはチームの勝利に貢献するのが一番ですし、その上で自分の可能性も広げていけるのがこのインターハイだと思うので、まずはチームのために120パーセント出すこと。その次に自分の可能性に重視してやっていきたい」と誓った。CB菊池流帆(神戸)のように1プレーで流れを変えられるCBとなってチームの勝利により貢献する。

(取材・文 吉田太郎)
●【特設】高校総体2022

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