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チャンピオンズリーグ決勝プレビュー。盤石の“最強”バイエルンに悲願の戴冠狙うパリSGが挑む

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パリSGとバイエルンが対決する

 ついに最終局面を迎えた2019-20シーズンのUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)。準々決勝からは、例年のようなホーム&アウェーではなく、一発勝負で勝敗を決するというレギュレーションとなり、決勝戦にたどり着いたのはパリSGバイエルンとなった。悲願の欧州CL制覇を狙うパリSGと、7年ぶりの3冠に王手をかけるバイエルンの対戦はどのようなものとなるだろうか。

 カタール資本が流入してからはや9年。ついに初の欧州CL決勝進出を果たした。『Opta』によると、110試合を戦ってのファイナル到達は、史上最も遅い記録となったようだ。

 もっとも、そういったデータは今のパリSGに関係がない。ネイマールアンヘル・ディ・マリアといった主力選手は状態の良さをアタランタ戦、ライプツィヒ戦で披露。また、準決勝ライプツィヒ戦でスタメン復帰したキリアン・ムバッペも「日が経てば経つほど調子が良くなっていくと思う」とケガからの回復が着々と進んでいることも明かした。

 さらに心強いのがマルコ・ベッラッティの復帰。8月にふくらはぎを痛め、再開後は欠場が続いていたが、ライプツィヒ戦ではついに終盤に出場して実戦復帰を果たした。決勝のバイエルン戦でもスタメン入りの可能性が伝えられている。ライプツィヒ戦では欠場したケイラー・ナバスに関してもすでに痛みはなく、スタメン復帰の可能性もありそうだ。

 また、チアゴ・シウバにとってはパリSGのラストマッチとなるだけに、大きな意味を持つ一戦となりそうだ。

 パリSGと同程度かそれ以上にコンディションがいいのがバイエルンだ。7季ぶりの決勝進出となるが、今シーズンの完成度は「最強」との呼び声が高い。

 シーズン最後の試合となるが、主力選手が全員好調をキープしているのもポジティブな材料だ。エースのロベルト・レバンドフスキは欧州CL9試合連続ゴール中、セルジュ・ニャブリもバルセロナ、リヨン相手に計3ゴール1アシストと頼もしい。マヌエル・ノイアージェローム・ボアテングダビド・アラバといった守備陣もコンディションを維持していることはリヨン戦からうかがえた。

 また、7月に負傷し、チェルシーとのセカンドレグ、バルセロナ戦を欠場していたバンジャマン・パバールもリヨン戦で復帰。ヨシュア・キミッヒの右サイドバックが機能しており、チアゴ・アルカンタラレオン・ゴレツカのダブルボランチも盤石ではあるものの、決勝ではスタメンに入る可能性もありそうだ。

 下馬評では、欧州CLで10連勝という偉大な記録を達成したバイエルン有利だ。大手ブックメーカー『bet365』では、バイエルンが1.95倍、パリSGが3.3倍となっている。

 ここまでチェルシー、バルセロナ、リヨンを叩きのめしてきた完成度はまさに本物で、付け入るスキはほとんど見当たらない。だが、個のクオリティではパリSGも勝るとも劣らない。ネイマールやムバッペ、ディ・マリアといった選手たちはどんなDFにとっても難しい戦いを強いることのできるアタッカーだ。

 両チームは2017-18シーズンにグループステージで激突しており、1勝1敗。パリSGはホームでの初戦で3-0と完勝を収めている。この試合で輝いたのがムバッペだ。圧倒的なスピードでダビド・アラバらをきりきり舞いにし、バイエルン守備陣を蹂躙した。現在のバイエルンも両サイドバックは高い位置を取るだけに、カウンターでムバッペやネイマールにいい形でボールが入れば、パリSGにもチャンスの目は出てくるだろう。リヨン戦でも見られたようにチャンスは必ず訪れる。その好機を活かすことができれば、パリSGの初の戴冠も見えてくるだろう。

 だが、ここまでのバイエルンは撃ち合っても強い。容赦のない攻撃力と激しいプレッシングは試合終了の笛が鳴るまで続く。準々決勝で対戦したバルセロナには8-2と勝利したが、セルジュ・ニャブリは「常に『もっと』を求めている」と話していた。

 両チームともに圧倒的な攻撃力を持つだけに、決勝では珍しい点の取り合いとなる可能性もありそうだ。

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